ガイアの夜明け 感想

『自然災害に立ち向かう! ~大地震・豪雨…命を守る最前線~』【今日の「ガイアの夜明け」感想】

今日のガイアを3行で

  • 様々な自然災害への対応についてを追いかけていました
  • 次の関東大震災から東京を守るTOKYO強靱化プロジェクトが行われています
  • 常緑キリンソウという謎の植物で屋上緑化を行ってる親子がいました

※この記事はガイアの夜明けを見ながら自分のメモ書き的な感じで書いている記事です。放送内容を引用してます

災害に備える

東京23区の東、江戸川区は木造住宅が密集する地域で、一般的に「木密地域」として知られています。

東京都の職員によれば、「倒れた木造住宅が燃えると、火災が広がる可能性がある」とのことで、倒壊や火災被害が予測される地域です。

1923年9月1日、ちょうど100年前に関東大震災が発生し、その際には木造住宅地域での火災が大きな被害をもたらしました。
この地震では約10万人の死者や行方不明者が出て、そのうち9割が焼死者でした。
また、今後30年以内に70%の確率で大規模な地震が再発する可能性があるとされています。
したがって、いつ大地震が発生しても驚くことはありません。

また、耐震基準をクリアした建物でさえ、地震による倒壊の危険性があることが指摘されています。

さらに、近年では予想を超える豪雨が増加しており、都心を守るための巨大な地下空間が整備されています。
この地下空間は、川の水が溢れないように水を貯める施設として機能しています。

奇跡の植物によって水害に立ち向かう親子の存在も取り上げられています。彼らは「バケツをひっくり返すような雨が降ろうが平気」と述べ、ある意味命を守るための活動を続けていました

TOKYO強靱化プロジェクト

首都圏でもマグニチュード7クラスの地震、特に首都直下地震のイメージ映像が放映され、私たちの生活がどれだけ脅かされるかが問題とされています。

このような大地震の場合、最大で23000人の死者が出る可能性があり、経済的な被害は95兆円に上るとされています。
これは、日本の国家予算とほぼ同等の損失です。

東京都庁では、大地震に備えて特別プロジェクトである「TOKYO強靱化プロジェクト」が始動しており、関東大震災から100年目に向けて、100年間安心して過ごせる都市づくりの施策がまとめられています。

江戸川区を例に挙げると、昔ながらの商店街や下町情緒が残る地域で、強靱化プロジェクトの一環として道路の拡幅工事が行われています。
道幅を広げることで火災の延焼を防ぎ、緊急車両の通行もスムーズになりますが、建て替えには時間がかかり、地元の協力が必要です。

杉並区でも、大地震発生時に注意が必要な幹線道路が緊急交通路として指定されており、一般車両の通行が制限されます。
このような対策を講じることで、大災害に備える人々が奮闘している姿が追跡されました。

倒壊診断アプリ

葛飾区もまた木密地域で、さらに川に囲まれた地域です。
地盤が弱いのが特徴で、都内でも倒壊の危険性が最も高い場所とされています。
この地域で建築構造の専門家である東京理科大学の高橋氏が、地震時の建物の倒壊度を測定するために携帯アプリを使用しています。

築80年の建物について、その地震時の倒壊度をスマートフォンを使って測定しました。
この建物は倉庫として使用されており、立派な梁が使用されていることが分かりました。
高橋氏が開発したアプリ「被害ナビ」を使用して、建物の倒壊危険度を診断しました。
このアプリは住所や築年数、木造かどうかを入力し、地面と建物の揺れを測定し、最終的に危険度のランクを示します。
ランクには「調査済み」「要注意」「警告」「倒壊」の4つがあり、建物の倒壊危険度を示します。

高橋氏は、震度6以上の地震が発生した場合、倒壊の恐れがあると指摘し、今後使用する予定の建物に対しては耐震診断や耐震改修を進めることを勧めています。

また新しい家を中国から来日して建てた女性のケースも取り上げられており、地盤の弱さが原因で、地面の揺れ方が悪くて倒壊の可能性があることが示唆されました。
建物が耐震基準をクリアしていても、地盤の状態は重要です。
アプリの診断で悪い判定が出た場合、専門家の相談を推奨しています。

高橋氏は、阪神淡路大震災(1995年)の経験から、地震による被害を最小限に抑えるために構造設計を行う際、犠牲になった人々の気持ちを感じながら仕事をしています。
大地震が発生するたびに現場に赴き、建物の倒壊による犠牲者を思い、耐震設計に取り組んでいます。

富山県射水市では古い建物を救う取り組みも進行中で、廃業した銭湯を地域交流の場に再生しようとしています。
高橋氏と学生たちによる補強工事が行われ、地震に強くするためにオイルダンパーの設置などが行われました。
建物の診断によって、危険な箇所が特定され、補強工事が行われました。
このプロジェクトでは建物の訴えてくる気持ちや声を捉え、壊さずに耐震性を向上させていくことが目標とされています。
春までに完成する予定

「私が出来る事は建物の訴えてくる気持ちや声をアプリなどで捉えながらこのまま壊さないで耐震性も上げて鋸して行ければと挑んでいる」

と、高橋教授が語っていました

水害に備える

自然災害は地震だけではない。
集中豪雨や大雨が増加して河川の増水で浸水する被害が増えています。
環状七号線を舞台に東京都水害対策の一大プロジェクトが行われてました

松下さんが現場を見に行きます。向かったのは地下です。
底に水が溜まっていました。
深さは50メートルで13階建ての建物と同じ高さ。
長い階段を下り一番下には横穴もありました。

掘り進めている途中です。
川の水が上がってきたときに一時的に取り込んで川の水を溜めておく施設

2005年台風14号。毎時100ミリを超す雨で河川が氾濫。
6000棟が浸水被害を受けました。

トンネル形地下調節池

地下調節池呼ばれるもので河川が溢れそうなとき水を流し入れて河川の下流域の浸水を防ぎます。
満水になれば一番上まで埋まります。
25メートルプール2300杯分だそうです。

TOKYO強靱化プロジェクトとはどんなことを?
担当者

「関東大震災から1000年の節目。風水害、地震、火山噴火への備えをレベルアップし100年先を見て安心を目指して更に事業の推進を図りたい」

屋上緑化の新たな仕組み

横浜市 GUNDAM FACTORY YOKOHAMA 高さ18メートルの実物大の動くガンダムがある場所です。そこにあるショップの入る建物の屋上に緑が。
単なる屋上緑化ではありません。
担当者

「ゲリラ豪雨の頻度も増えている。建物で雨水を吸収できると言うことで採用して良かった」

大雨対策に役立つものでした。
今年から導入している学校もあります。
川崎市のはるひ野小中学校 屋上で緑化工事をしていました。
藤田社長と息子が工事していました。
「これが今年の2月に工事したところ」と自慢するだけあって美しい緑。どこが違うのか。

そこには50cm角の座布団みたいな物がありました。専用培養土です。ファスナー開けてポットから出した苗を植えてファスナー閉じます。
1つの袋に6つの苗を植えて敷き詰めるだけでした。

土砂降りになろうが平気なのがフジタの袋方式
風を当てても土が飛びません 従来だと土が風で飛ぶこともあります。
大雨の場合は土だけだと土が流れ出ます。 袋方式は水もため込んでいました。

1平米28,000円工事費込み通常より2割ほど高いがランニングコストが抑えられるそうです。

フジタについて

鳥取県岩美町
山の麓に広がる20棟のハウス 袋方式を生み出したフジタがあります。
従業員は親族パート合わせて6人で売上高6300万円程

藤田さんが出発点になった場所を見せてくれます。

珍しい植物だらけのビニールハウスです。
藤田さんの父が集めたもの 農園を経営しつつアジアを中心に珍しい植物を採取したそうです。
情熱を注いだのは「キリンソウ」
キリンソウが出来たのは奇跡と呼んでも良いそうです。

常緑キリンソウ

-30~50℃で雨水だけで育ち水やり不要な植物
2007年品種登録してます「トットリフジタ1号」という名前です。

そして常緑キリンソウ袋方式を考案しました。
通常だとファスナーは1つに1個しかついてないですが、ファスナーのスライダー12個付けています。

特殊な要望に応えたのがYKK
12年前藤田さんYKKのお客様相談室に直接電話しました。

「どんな用途に使うとき開かれ「緑化です」といったら。「は?緑化とはどういう風に使うんですか」と」

YKKも戸惑いましたが新たな商材を開拓する好機に

「アパレルや鞄はやっていたけど緑化は初めて。これから伸びて行く分野であろうという事で協力し合いながら進めて行きたい」

7月13日鳥取県岩美町 豪雨になりました。
ここら辺では珍しい豪雨です。
滝のように水が流れています。キリンソウのハウスも浸水の危機でした。

取材クルーが向かいますが、激しい雷雨が鳥取を襲い冠水があちこちで発生。
フジタも大変な事に。この辺りは滅多に水害のない地域ですが山からの水は濁流になってました。

藤田さんは溜まった水が下に流れるように道を作ってましたが水の流れは強くなります。
気になっているのはハウス。
キリンソウが育てられています。先代が生み出した奇跡のキリンソウは何とか無事でしたが時間の問題。
ハウスに穴がありそれ以上に水かさが増すと中に水が入ります。
そうなると中のキリンソウが根腐れを起こして全部駄目になってしまいます。

山からの水の流れが問題

水の道を変えるためキリンソウの袋を持ってきました。
土嚢代わりにして水の流れを変えようと置いていきました。
片側に流れていた水を分散させました。
しばらくするとハウスの前の水もはけて中のキリンソウは守られました

「戦い切りました。こんなことはない。ニュースでは見てたがまさか自分が体験するとは思わなかった。これは大変」

身近に感じた自然災害の怖さ。 これまでの製品を超える物を考え始めていた

東京中央区日本橋にスーツ姿の藤田親子がいました。
大きなビルに向かいました

素材の大手メーカー東レ本社

袋の素材は東レの防草シートを使っていました。
新製品開発のために東レに相談してみたのです。

藤田さん

「気象条件が悪くなり異常気象が激しくなった。災害に役に立つような機能を加えたい。間に工程一つ入れられると良い」

そこで東レは新たな素材を提供します。

「今回の新素材は紙に近い全面がフラットになっている よりを水を通しにくく空気も通しにくい素材」

新素材:アクスターPF
特殊な製法の不織布で水に強く破れにくい
水を入れて今使っている袋の素材と比べると全然水を通しません。
新素材は保水して徐々に流す感じで一時的に保水する効果が優れています。

藤田さん
「これだけ時間差があるとありがたい」

何かひらめいたようでした
東レも新素材の生かし方を模索していました。

「我々も使って貰う事でこういう用途で使えるという学びにもなる」

夏盛りのフジタにあの東レの新素材が届きました。
袋を縫うのは息子の役目。
家業を継いでからミシンが上手になったそうです。

新製品は従来品の底に新素材を重ねました。
使えるかどうか実験することに

中に土を入れて従来品と同じ重さにして保水力の差を見ます。
従来品は土が水を含むとそれ以上の水は溢れます。
新素材を使うとたらいのように水を受け止めゆっくりと流せるはず。
満水にするため沈めてから計りに置いた直後、従来品は18kg、新製品は18.8kg

この時点で水をため込む量に違いがありました。
1kgぐらい保水力の差があります。

そして新素材を使った方はじんわりと水滴が染み出します。
従来品は5分で袋の中の水が流れてしまいましたが、新製品は1時間以上掛けてゆっくり流れ出ました。

「僕もビックリかなり違う。これだけの差があれば屋上で一時的に水を蓄えられる。更に時間差で流すという効果が出ている」
「今回新しくした袋は非常に良い物ができたと思う。」

この新製品で藤田さん親子は勝負に出ます。
7月下旬大阪にある築62年のビル。
使うのは新製品。第1号の設置場所がこのビルでした。
古いビルへの負荷を抑えるため格子状に置くことに。
半年後にはキリンソウが育ち、一面緑に覆われるはずです。

大雨は今すぐ降っても受け止められます。
そこにこのビルのオーナーがやってきました

「この辺の人たちが「あれは何?自分もしよう」と思ってくれたら良い。日本中のビルの全部に屋上がある。室外機置き場にしておく必要は無い」

藤田さん

「やらずして災害に迎えるか。今出来ることを少しでも良いのでやって迎えるのかで大きな違いがある。水を蓄えられるような結果が実証として得られたら良いなと」

いつ起こるか分からない自然災害、あなたの備えは大丈夫ですか? と、締めくくられていました。

まとめ・感想

TOKYO強靱化プロジェクトは色々やってるんだなぁと。
少しでも被害を小さくしようとかなり苦労しているようで。
間に合えばいいですけどね。

屋上緑化の常緑キリンソウ。どれだけ役に立つのかというのが謎ですけども。
緑が増えるだけで大分違いますしねぇ。
新たな屋上緑化として広がると良いですね。
過酷な環境でも育つなら砂漠の緑化とかも??

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