- 前回のあらすじ
- 史実の2021年の日本競馬
- フクスオーデン 父:ロードアルティマ 母:フクスパイノミ
- フクスストルム 父:キングカメハメハ 母:アドマイヤグルーヴ
- フクスジブリグ 父:フクスズビクトリー 母:フクスシリカ
- フクスザエルド 父:ロードカナロア 母:フクスズマチルダ
- フクスアフレヤ 父:SmilingTiger 母:フクスアイゼン
- フクスジマンハン 父:キングカメハメハ 母:フクスズコルセア
- フクスアジズ 父:フクスアベンジャー 母:フクスズアリアー
- フクスズリベルテ 父:サイレンススズカ 母:フクスシリカ
- フクスザオーロ 父:フクスズムティヒ 母:フクスオロワンペ
- フクスヴァロール 父:オルフェーヴル 母:フクスビホロ
- フクスジインペリオ 父:フクスフォイヤー 母:フクスズレブンゲ
- 出産
- 売却
- 種付け
- 年末処理
- まとめ
前回のあらすじ
2020年のシーズンは牧場にとって記念すべき年となりました。
フクスジマンハンが皐月賞とダービーを制し、クラシック路線で大きな成功を収めました。
特筆すべきはその勝利が歴史的名馬たちとの激戦の末に得られたものだったことです。
フクスルーチェは古馬部門で素晴らしい活躍を見せ、大阪杯と宝塚記念での連勝は、現代競馬界における牧場の地位を確固たるものにしました。
国内のみならずフクスザアギレは海外遠征でも成功を収め、
ペガサスワールドカップやドバイワールドカップでの勝利は国際的な評価も高めることとなりました。
若駒の世代では、フクスストルムが阪神ジュベナイルフィリーズを制覇し、来年のクラシック戦線に向けて大きな期待を抱かせる結果となりました。
今年の主役:フクスルーチェ(年度代表馬として牧場初の栄誉)
皐月賞・ダービー馬:フクスジマンハン(クラシック二冠の偉業)
阪神ジュベナイルフィリーズ馬:フクスストルム(2歳女王の座を獲得)
史実の2021年の日本競馬
2021年のJRA主要競走は、数々の名勝負と記録的な成績で彩られました。
エフフォーリアは皐月賞、天皇賞(秋)、有馬記念の3勝を挙げ、世代の頂点に立ちました。クロノジェネシスは宝塚記念で2連覇を達成しその安定感を示しました。
グランアレグリアは引退前にヴィクトリアマイルとマイルチャンピオンシップを制覇し、マイル路線の女王として有終の美を飾りました。
コントレイルは4歳となった最後のレースで悲願のジャパンカップを制覇し、無敗の三冠馬にふさわしい引退レースとなりました。
特筆すべきは、ラヴズオンリーユーの海外遠征での快挙です。
日本馬として初めてのブリーダーズカップ制覇を成し遂げ、日本競馬の国際的な競争力の高さを証明しました。
年度代表馬:エフフォーリア(牡3) – 皐月賞、天皇賞(秋)、有馬記念の3勝で世代の頂点に
日本ダービー馬:シャフリヤール(牡3) – クラシック戦線の重要な一角として活躍
オークス馬:ユーバーレーベン(牝3) – 牝馬クラシック戦線を制す
フクスオーデン 父:ロードアルティマ 母:フクスパイノミ
(母父:エーピーインディ)距離適性1800-3200の牡馬。
血統背景から中長距離での活躍が期待された本馬は、デビュー戦から注目を集めました。
新馬戦では、3.5馬身差という圧倒的な強さで優勝。
このレースでジャスティンカフェに勝利したことは、その後の重賞挑戦への自信となりました。
その後は惜しくも勝利を逃す展開が続き2着を重ねる時期が続きました。
プリンシパルSでの勝利は、待望の重賞挑戦への足がかりとなりました。
しかし日本ダービーではエフフォーリアの壁に阻まれ、5着と悔しい結果に。
この結果は史実の名馬との実力差を痛感させられるものでした。
秋シーズンの神戸新聞杯では3着。
ステラヴェローチェの実力の前に敗退を喫しました。
続く菊花賞でも2着と惜敗。
接戦を演じながらも勝利を手にすることができませんでした。
年末のチャレンジカップでは、パンサラッサやエフフォーリアという強豪が揃う中で完敗。
結果として重賞勝ちを挙げることができないまま、シーズンを終えることになりました。
この1年を通じて史実の名馬たちとの実力差を痛感させられる展開が続きました。
特に重賞レースではあと一歩及ばないレースが多く、牧場としても課題を残す結果となりました。
しかし常に上位入着を果たす安定感は、来シーズンへの期待を抱かせるものでした。
フクスストルム 父:キングカメハメハ 母:アドマイヤグルーヴ
距離適性1300-2200の牝馬。
父キングカメハメハと母アドマイヤグルーヴという豪華な配合から生まれ、
デビュー当初から期待を集めた本馬はその血統の高さを証明する素晴らしい活躍を見せました。
スピードと持久力のバランスが良く特に最終直線での伸びの鋭さは群を抜いていました。
レース後半での脚の使い方が上手く相手を見据えながら最後の一歩を確実に踏み出せる知的な面も持ち合わせていました。
チューリップ賞での2着は、実力者ソダシとの初対決となりました。
この時点では若干の力不足を感じさせましたがレース内容は決して悲観するものではありませんでした。
最後の直線で見せた追い上げは、むしろ桜花賞での勝算を感じさせるものでした。
桜花賞では前哨戦での経験を活かし、完璧なレース運びでソダシを抑え込むことに成功。
直線での差し切りは圧巻で、クラシック初戦を完勝で飾りました。
この勝利は距離の長いオークスでの不安を残すものでしたが、陣営は諦めることなく次なる挑戦への準備を始めました。
オークスへの調整は慎重に進められ、ポリトラック調教を取り入れた独自の仕上げを行いました。
これは大きな賭けでしたが2400mという未知の距離に対応するための必要な選択でした。
レースでは見事にその調教が実を結び、後続を寄せ付けない完勝劇を演じました。二冠達成の瞬間でした。
夏場の調整を経て、秋華賞に向けた前哨戦として臨んだローズSではソダシとの再戦を制し、三冠への期待が一気に高まりました。
そして迎えた秋華賞。
ここではフクスジブリグとの一騎打ちとなりましたが、持ち前の末脚を活かし見事に牝馬三冠を達成。
日本競馬史に新たな名を刻むこととなりました。
その後のエリザベス女王杯では、古馬牝馬との対戦となりましたがここでも圧勝。
4冠という偉業を成し遂げ世代の頂点に立つ存在となりました。
さらなる挑戦として臨んだアメリカンオークスでは初めての海外遠征にも関わらず、見事な適応力を見せての圧勝。
この勝利は本馬の実力が国際的なレベルでも通用することを証明し、牧場の育成方針の正しさを改めて示す結果となりました。
フクスストルムの活躍は単なる勝利の積み重ねではなく、各レースで着実に成長を遂げ、最後には世界に通用する実力を身につけるまでの成長物語でもありました。
来シーズンは古馬となってさらなる活躍が期待され、牝馬戦線の主役として君臨することが確実視されています。
フクスジブリグ 父:フクスズビクトリー 母:フクスシリカ
(父父:サイレンススズカ 母父:マルゼンスキー)距離適性1600-2600の牝馬。
牧場の誇る名種牡馬フクスズビクトリーの産駒として、デビュー前から高い期待を集めていました。
サイレンススズカの血を引き継ぐ気性の良さとマルゼンスキーの持つスピードを併せ持つ資質は、クラシック戦線での活躍を予感させるものでした。
チューリップ賞での3着は、実力を出し切れない結果でした。
このレースではソダシの圧倒的な強さを目の当たりにし、陣営として課題を突きつけられる形となりました。
特に最後の直線での伸び不足は調教面での改善点として認識されました。
桜花賞でも3着と結果は変わりませんでした。
しかしレース内容は確実に進歩を感じさせるものでした。
直線での手応えは良く距離が延びることへの期待感も高まりました。
オークスでは、待望の2着を獲得。
フクスストルムの強さは認めざるを得ませんでしたが、2400mの長丁場でも最後まで力を出し切れたことは、本馬の潜在能力の高さを証明するものとなりました。
レース後の馬体の回復も早く秋に向けての好材料となりました。
秋初戦の紫苑Sでは、ついに待望の重賞制覇を達成。
このレースでは前半から積極的な競馬を展開し、直線では後続を完全に寄せ付けない強い末脚を披露。
牝馬クラシック最後の一戦である秋華賞に向けて大きな自信となる勝利でした。
しかし、秋華賞では再びフクスストルムの壁に阻まれ2着。
接戦を演じながらも最後の一歩が及びませんでした。
それでもこのレースでの健闘は、古馬との対戦に向けての手応えを感じさせるものでした。
年末のターコイズSでは、待望の2勝目を挙げメイケイエールという強豪を下すことに成功。
この勝利は来年の古馬重賞での活躍を予感させる内容でした。
総じて、フクスストルムには及ばないものの、確かな実力を持つ馬であることを証明したシーズンとなりました。
特に秋以降の成長は目覚ましく来年の古馬重賞での活躍が大いに期待される存在となっています。
また将来的な繁殖入り後の活躍も期待される血統の持ち主であり、牧場にとって重要な資産となることは間違いありません。
フクスザエルド 父:ロードカナロア 母:フクスズマチルダ
(母父:サイレンススズカ)距離適性1000-1800のスプリンタータイプ。
父ロードカナロアからスピードを、母系からは気性の良さを受け継いだ期待の若駒でした。
マイル路線での活躍を期待されデビュー前から重賞級との評価を受けていました。
新世代のマイラーとして期待された初戦で、シュネルマイスターとの対決は、世代の力関係を占う上で重要な一戦となりました。
結果は2着でしたが敗戦の中にも光るものがありました。
特に直線での伸びは距離適性の片鱗を見せるものでした。
NHKマイルCでは3着に終わり、ソングラインやシュネルマイスターの壁の高さを実感することとなりました。
このレースではペース配分に若干の課題が残り、最後の直線で完全な実力を発揮できなかった印象です。
その後のシーズンは、結果を残せないまま終わってしまいましたが、
レース毎に少しずつ成長は見せています。
特に終盤の脚の使い方には改善が見られ来年での巻き返しに期待が持てる内容でした。
今年は実績を残せなかったものの血統的な面からも、マイル路線での活躍が期待できる存在です。
来年は古馬となり、より戦術的な競馬が要求されますがその適性は十分にあると考えられます。
フクスアフレヤ 父:SmilingTiger 母:フクスアイゼン
(母父:テンポイント)
母父の影響が強く出た本馬は、距離適性1200-2100のダート馬として、アメリカで競走生活を送ることとなりました。
デビュー前からアメリカのダート戦線での活躍を期待された期待の若駒でした。
ルイジアナダービーでの勝利は、その期待に応える素晴らしい内容でした。
続くアーカンソーダービーも制し、クラシック戦線での存在感を示しました。
ケンタッキーダービーでは惜しくも2着となりましたが、アメリカ三冠の第一関門で見せた健闘は、本馬の実力を証明するものとなりました。
プリークネスSでは見事に巻き返しを図り、勝利を収めました。
ベルモントSでは、距離適性の限界に挑戦する形となりましたが、5着という結果は決して悪いものではありませんでした。
むしろ持ち前の粘り強さを見せた好レースでした。
夏から秋にかけては、ジムダンディSとトラヴァースSを連勝。
この2連勝は本馬の着実な成長を示すものでした。
そして年末の大一番、BCクラシックでは、3歳馬ながら古馬を相手に見事な勝利を収めました。
オンライン対戦では結果を残せませんでしたが実戦での活躍は目覚ましく、特にアメリカのダート戦線での安定感は特筆すべきものでした。
距離適性に若干の不安は残るものの、その走りっぷりは将来性を感じさせるもので、来年以降の活躍も大いに期待できる存在となっています。
フクスジマンハン 父:キングカメハメハ 母:フクスズコルセア
(母父:サイレンススズカ)距離適性1500-2500の牡馬。
年初から香港遠征で驚異的な成績を収めた本馬は日本の古馬路線でも大きな足跡を残すこととなりました。
香港スチュワーズCでは、作戦を大きく変更し追い込みに転換。
この判断が功を奏し、見事な勝利を収めました。
続く香港ゴールドCでは、前回の経験を活かした完璧な競馬で差し切り勝ち。
そして香港チャンピオンズ&チャターカップでも勝利を重ね、歴史的な香港トリプルクラウン達成という偉業を成し遂げました。
勢いそのままに帰国後の宝塚記念も制覇。
国内の強豪たちを相手に海外で培った たくましさを存分に発揮しました。
オンライン対戦では5着と期待通りの結果は残せませんでしたが、実戦での強さは揺るぎないものでした。
秋初戦の天皇賞秋では、コントレイル相手に4馬身差という圧勝を見せ、日本レコードも更新。
この圧巻のパフォーマンスは、本馬の力が頂点に達したことを示すものでした。
しかし、その後のオンライン対戦では4着に終わりやや期待外れの結果となりました。
ジャパンカップでは再びコントレイルとの対決を制し、
国際舞台での強さを改めて証明。
オンライン対戦(シルバー)でも待望の勝利を収め、実力の高さを示しました。
有終の美を飾るはずだった有馬記念では、同じ牧場の馬フクスザジャヤに敗れる形となり、秋古馬三冠達成はなりませんでした。
これは純粋な距離適性の差が出た結果でした。
早熟な血統背景もありこの年で引退となりましたが、その戦績は牧場史上に燦然と輝くものとなりました。
特に香港での3連勝と、日本の古馬重賞での活躍は、国際的な種牡馬としての価値も高めることとなりました。
フクスアジズ 父:フクスアベンジャー 母:フクスズアリアー
(母父:サイレンススズカ 父父:ハーランズホリデイ) 距離適性1200-2400のダート馬。
ダートの血統を色濃く受け継ぎながら、サイレンススズカの血による気性の悪さも兼ね備えた本馬は、世界的な活躍を見せることとなりました。
ドバイWCでの勝利は、単なる一勝に留まらない意味を持っていました。
世界最高峰のダートレースでの勝利は、牧場の生産体制の高さを証明すると同時にこのダート馬の実力を世界に示す機会となりました。
レース展開も完璧で、直線での伸びは圧巻でした。
この距離帯での強さは、父フクスアベンジャーからの遺伝と考えられ、特にダート重賞での安定感は特筆すべきものでした。
サイレンススズカの血はレースの確実性という形で発現し、重賞馬として必要な資質を十分に備えていたと言えます。
その後も着実な成績を重ね、牧場のダート部門の主力として重要な存在感を示し続けました。
フクスズリベルテ 父:サイレンススズカ 母:フクスシリカ
(母父:マルゼンスキー)距離適性1300-2000の牝馬。父サイレンススズカと母父マルゼンスキーという日本競馬史に輝く二大スピード系血統を持つ本馬は、
マイル路線で大きな足跡を残しました。
ヴィクトリアマイルでの勝利は、競馬ファンに大きな衝撃を与えました。
当時無敵と言われたグランアレグリアを破っての優勝は、本馬の真の実力を示す記念すべき一戦となりました。
レースでは持ち前の瞬発力を活かし、最後の直線で鮮やかな差し切り勝ちを演じました。
安田記念では、グランアレグリアにリベンジを許す形となりましたが、2着という結果は決して悔いの残るものではありませんでした。
むしろ古馬GIでの安定感を示す好走でした。
秋初戦のセントウルSでは見事な勝利を収め、スプリンターズSへの弾みをつけました。
続くスプリンターズSでは、抜群の切れ味を見せての圧勝。
この勝利は本馬の短距離適性の高さを改めて証明するものとなりました。
オンライン対戦での2着も実力の高さを示す結果でした。
マイルCSでは、またしてもグランアレグリアとの一騎打ちを制しての圧勝。
このレースは、本馬の実力が頂点に達したことを示す内容でした。
オンライン対戦では6着と期待を下回る結果でしたが、実戦での強さは揺るぎないものでした。
年末の香港マイルでは、国際GIでの勝利という大きな目標を達成。
この勝利は本馬の実力が国際的なレベルでも通用することを証明しました。
現役を引退し繁殖入りすることとなりましたが、その戦績は牧場史に輝かしい足跡を残すものとなりました。
特にグランアレグリアとの対戦成績は本馬の実力の高さを物語るものです。
今後は母馬としての活躍が期待されその血統背景からも良質な産駒を送り出すことが期待されています。
フクスザオーロ 父:フクスズムティヒ 母:フクスオロワンペ
距離適性1800-3400の牡馬。晩成型の血統を持つ本馬は、年齢を重ねるごとに着実な成長を見せ、ダート路線の重要な存在となりました。
JBCクラシックでの勝利は、長年の努力が実を結んだ瞬間でした。
レースでは終始落ち着いた競馬を見せ最後の直線で力強い末脚を披露しての優勝となりました。
この勢いそのままに、チャンピオンズCでも見事な勝利を収めました。
レースでは前半から好位置を確保し直線では後続を完全に寄せ付けない強さを見せました。
この勝利により本馬の実力が完全に開花したことを証明しました。
年末の東京大賞典でも勝利を収め、ダート重賞三連勝という素晴らしい成績を残しました。
しかし明け7歳という年齢を考慮し、これを最後に引退することを決断。
その決断は惜しまれるものでしたが晩成馬として最高の形でキャリアを締めくくることができました。
フクスヴァロール 父:オルフェーヴル 母:フクスビホロ
(母父:フクスカムイラム)距離適性1900-2300の牝馬。父オルフェーヴルの持つ高い運動能力と、母系からの安定した気性を受け継ぎ、デビュー前から期待を集めました。
新馬戦での8馬身差圧勝は、その期待に十分応える内容でした。
デビュー戦から見せた圧倒的な末脚は、クラシック路線での活躍を予感させるものでした。
クローバー賞では2着となりましたが、レース内容は決して悪くなく、むしろ次への期待を高めるものとなりました。
札幌2歳Sでの勝利は、重賞での実力を証明する好機となりました。
このレースでの完勝は、来年のクラシック戦線に向けて大きな自信となりました。
年末のサウジアラビアロイヤルCでは、史実の名馬ドウデュースとの対決が実現。
稍重馬場という条件の中、見事な競馬で勝利を収めました。
この勝利は本馬の実力が既に高いレベルに達していることを示すものでした。
阪神JFでは2着に敗れはしましたが、その相手が同じ牧場の生産馬だったことは、牧場全体としての生産レベルの高さを示す結果となりました。
来年のクラシック戦線での活躍が大いに期待される存在です。
フクスジインペリオ 父:フクスフォイヤー 母:フクスズレブンゲ
(父父:エーピーインディ 母父:サイレンススズカ)距離適性2300-3400の牡馬。
長距離適性を持つ血統ながら、短距離戦でも才能を見せる興味深い存在となりました。
新馬戦では、本来の距離適性とは異なる条件にも関わらず圧勝。この勝利は本馬の持つ潜在能力の高さを示すものでした。
京都2歳Sでの3着は、距離適性の面で不利がある中での健闘でした。
今後距離が伸びていくにつれて、より本来の力を発揮できることが期待されます。
距離適性の面では課題を抱えているものの、その走りには大きな可能性が感じられます。
来年のクラシック戦線では、長距離戦での真価が問われることになるでしょう。
出産
今年の注目すべき出来事は、フクスツァイヘン21が流星馬となったことです。これは牧場にとって大きな価値を持つ出来事となりました。
特筆すべきは、フクスズビクトリー産駒の活躍が目立ち始めていることです。
その産駒たちは安定した成績を残しており、種牡馬としての価値を高めています。
一方でダート馬の生産面では課題が残る結果となりました。
特にアメリカ戦線での競争力強化が急務となっています。
この課題に対しては、新たな配合戦略の検討が必要かもしれません。
売却
今年の売却市場では、良血馬の獲得には苦戦を強いられました。
しかし牧場からの売却馬は高値で取引され、8億円という好成績を記録。
これは牧場の生産馬に対する市場の高い評価を示すものとなりました。
海外市場でも堅調な取引が続いており、経営面での安定性は保たれています。
豊富な資金力は今後の牧場運営における大きな強みとなるでしょう。
種付け
今年の種付け戦略は、前年の成功例を参考に因子の組み合わせを重視しました。
ダイワスカーレット⇒フクスアメムロ
アメリカの自家生産馬との配合で、4つの因子を持つ期待の組み合わせ。国際競争力のある産駒を期待しての配合です。
デアリングハート⇒ロードカナロア
短距離路線の強化を狙った戦略的配合。スピードの因子を重視しています。
フクスヴェローチェ⇒フクスザアギレ
4つの因子を持つバランスの取れた配合。中距離適性の高い産駒が期待できます。
フクスグランツ⇒フクスズビクトリー
因子は2つながら、血統相性の良さから期待できる組み合わせです。
フクスコロン⇒フクスズクルセイダ
前年の成功例を踏襲。安定した結果が期待できる配合です。
フクスズウラウス⇒キングカメハメハ
前年のディープインパクト配合の反省を活かした新たな試み。
フクスズコルセア⇒フクスヴィルヴェル
4つの因子を持つ期待の配合。クラシック向きの産駒を狙っています。
フクスズシュネル⇒フクスエムシ
サイレンススズカ系以外との配合で、4つの因子を持つ新しい試み。血統の多様化を図ります。
フクスズシュネル⇒フクスヴィルヴェル
前年の成功配合の再現。確実性の高い組み合わせです。
フクスズブリヤン⇒ディープインパクト
近親交配のリスクはありますが、高い爆発力が期待できる大胆な配合。
フクスズマチルダ⇒フクスエムシ
前年の成功例を踏襲したサヨナラ配合。最後の種付けとなる重要な配合です。
フクスズルーチェ⇒セシルアラナス
牧場産駒のダービー馬との配合。爆発力46、危険度0という理想的な数値を持つ注目の配合です。因子も4つ揃っており、大きな期待が持てます。
フクスズレブンゲ⇒フクスカムイラム
高い爆発力を持つ配合で、クラシック路線での活躍を期待。
フクスツァイヘン⇒フクスズビクトリー
前年の成功例を踏襲。安定した結果が期待できます。
フクスバガタウェイ⇒フクスイペノカムイ
ダート適性の強化を狙った戦略的配合。
フクスパイノミ⇒ルーラーシップ
4つの因子を持つバランスの取れた配合。汎用性の高い産駒を期待。
フクスビホロ⇒サートゥルナーリア
似た特性を持つ馬同士の配合で、その特徴の強化を狙います。
フクスファリス⇒グラスワンダー
4つの因子を持つ安定した配合。
フクスフェーダー⇒フクスズビクトリー
前年の成功例を活かした確実性の高い配合。
ラブズオンリーユー⇒フクスズビクトリー
牧場の最強馬同士の配合。次世代のチャンピオン生産を狙った意欲的な組み合わせです。
年末処理
2021年は名馬との対決に苦戦を強いられた一年となりました。
ダノンスマッシュ、コントレイル、エフフォーリア、ステラヴェローチェなど、史実の名馬たちの壁は厚くGIレースでの勝利数は例年を下回る結果となりました。
部門別表彰でも厳しい結果となりましたが、フクスズリベルテの活躍は特筆すべきものでした。
マイル路線での安定した成績は牧場の底力を示すものとなりました。
年度代表馬:フクスジマンハン
香港トリプルクラウンの達成、ジャパンカップ、天皇賞秋での勝利など、国内外での活躍が評価され、最高栄誉に輝きました。
米国年度代表馬:フクスアジズ
ドバイWC、BCディスタフ、ペガサスWCという世界最高峰のレースでの勝利により、アメリカでの代表馬に選出されました。
今年は11頭が引退し、特に以下の馬たちが名誉ある形でキャリアを終えました:
フクスジマンハン 金の殿堂入り
20戦18勝、GI11勝という輝かしい成績を残して引退。国際的な活躍は特に印象的でした。
フクスアジズ 金の殿堂入り
28戦26勝、GI19勝という圧倒的な成績で引退。世界のダート路線で大きな足跡を残しました。
フクスヨラヒーム 荒ぶる魂
28戦13勝、GI12勝で引退。小柄ながらも大きな活躍を見せ、特別な称号を獲得しました。
フクスズリベルテ 銀の殿堂入り
38戦19勝、GI6勝の成績で引退。マイル路線での活躍が光りました。
フクスザオーロ 銅の殿堂入り
31戦13勝、GI6勝で引退。晩成型ながら最後まで成長を続けた印象的な競走馬でした。
総じて2021年は苦戦を強いられながらも、牧場としての底力を示せた一年となりました。
引退馬たちの種牡馬・繁殖牝馬としての活躍が、今後の牧場の発展につながることが期待されます。
まとめ
2021年は史実の名馬たちとの激闘の年となりました。フクスジマンハンの香港トリプルクラウン達成とフクスストルムの牝馬三冠制覇が特に光りました。フクスアジズのドバイWC制覇など海外での活躍も目立ちましたが、国内GIでは既存の名馬に苦戦を強いられる展開が続きました。11頭の引退馬を出し、特にフクスジマンハンとフクスアジズの金の殿堂入りは牧場の歴史に大きな足跡を残しました。種付け面では因子重視の戦略を継続し、次世代に向けての布石を打つことができました。
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