ガイアの夜明け 感想

『この海よ…よみがえれ!~ニッポン式の挑戦~』【今日の「ガイアの夜明け」感想】

今日のガイアを3行で

  • シェルナースという人工魚礁がメキシコで活躍しようとしてました
  • 田んぼから多くのプラごみが流れ出ていました
  • それらから海を守り蘇らせる取り組みをガイアが追っていました

※この記事はガイアの夜明けを見ながら自分のメモ書き的な感じで書いている記事です。放送内容を引用してます

山口県周防大島の魚礁

4月上旬、沿岸部に一隻の作業船が、重量6.3トンもある構造物を鎮めようとしていました。全部で20基が設置されました。
5月中旬、沈めた海で異変が起きました。構造物の周りにたくさんの小魚が群がります。
沈めた物は「魚礁」
海底に設置された後、藻や貝が付いて餌場や産卵場となり、魚が寄ってきます。

なぜこのような大がかりな取り組みが行われているのか、島の人々に聞くと、「太刀魚が全然いない」「漁に出てもほとんど取れないため、出る意味がなくなってきた。休みが増えてしまった」との声がありました。

気候変動による海水温上昇と乱獲によって、日本の漁獲量がピーク時の1/3にまで激減し、海が瀕死の状態に陥っています。
それらのことが影響していました。


浜辺で見つかるプラスチックごみも問題となっており、海を綺麗にしたいという思いから、0.5mmのゴミを除去する新兵器が導入されました。

そんな感じで今日のガイアは、海を守る取り組みについてでした

海洋建設

周防大島の魚礁を作ったのは「海洋建設」の社長、片山さんです。
牡蛎の貝殻を再利用して魚礁を作る取り組みが行われています。
牡蛎の産地である愛媛県愛南町では、貝殻の廃棄物が問題となっていましたが、これを魚礁のパーツとして活用し、海洋生態系を回復させています。

魚礁の設置による大きなメリットは、隙間が適度にできるため、餌になる海老や蟹が増加し、それに伴い魚の寄り付きも増えることです。
コンクリートに比べて餌の漁が300倍になると言われています。

海洋建設は岡山県倉敷市に本社を置き、従業員23人、売上高5億円の企業です。
漁師出身の片山敬一さんは、水産業の危機を感じ、魚を育て増やす必要性に気づき、貝殻を使った人工魚礁「JFシェルナース」を開発しました。
1994年に特許を取得し、現在まで全国各地で16000基以上の魚礁を設置しています。

漁業協同組合とも協力しています。
魚礁の設置だけでなくモニタリング調査や報告も行われています。

愛媛県岩城島にもシェルナースがあります。
4年前にシェルナース60基を設置。
その魚礁にはカワハギやメバル、カサゴなどが集まり、餌場として活用されていました。

漁協関係者
「入れるだけでなくモニタリング調査や報告してくれる。信頼性の元で成果が出ている」
社長
「地元にフィードバックしていくのは大事。地元が喜んでくれるのが一番」

しかしシェルナースにも問題がありました。
国内での売上が頭打ちになっており、新たな展開が求められています。

このため、岡山県白石島では、メキシコからの漁業関係者が招かれました
国際的な連携…メキシコでのプロジェクトが進められています。

この取り組みは、地元の喜びや信頼性を大切にしながら、海洋生態系の回復と持続可能な漁業を目指して行われています。

魚礁について

相模湾の沈没船には魚が沢山泳いでいた

沈没船も魚礁の一つです。
有名なダイビングスポット

魚礁とは岩などが出ている隆起部

①餌場

プランクトンが集まり上昇。魚が寄りつきます

②休憩、避難場所

大きな魚などから身を守る場所

③産卵場

海藻類が豊富

魚たちにとっては重要なものです。
最近では人工魚礁なども増えてます

海洋環境の変化
減少した魚を集めて保護育成する方向へ進んでいるようです

貝殻の人工魚礁が海外の海に挑む

日本から1万キロ彼方のメキシコ、南バハ・カリフォルニア州、州都ラパスに到着した片山氏。
周りはサボテンだらけの風景に囲まれていました。
「この風景は凄い。日本では見られない、映画で見るような荒野だ」と感じています。

ラパス近郊の漁師町では、広大な地域に広がる貝殻が目を引きました。
それはホタテの仲間であり、新しい物は濡れているような印象を受けます。
この地域では貝類の養殖も盛んで、年間約1440トンの貝殻が廃棄物として処理されており、悪臭や景観の問題が浮上していました。

片山氏はこうした廃棄貝殻を活用してシェルナースに利用しようと考えました。
「ここの貝は完璧にシェルナースに使える。宝の山が上手く活用できれば」と語ります。

地元のタコスのお店でシーフードタコスを食べた片山氏は「美味しい。こういう風味を楽しむことが日本ではなかなかできない」と感想を述べました。
しかし、気になるのは地元の漁師が話すこと。
今年に入って魚介類の仕入れ値が2~3割上昇しているとのこと。
気候変動や乱獲の影響で漁獲量が激減し、魚価が上昇している現状が浮かび上がりました。

現地の漁師たちは厳しい状況に直面しています。

「魚が取れず収入が減り、生活が非常に厳しい」「週に3日しか漁に出られない。残りの日は他の仕事で何とか生計を立てている」

と語っています。このような状況を打破し、漁業の再生を図るために、片山氏はシェルナースを活用するアプローチを提案しています。

メキシコでの魚礁設置に向けては、いくつかの障害がありました。
魚礁を沈めるための大型クレーン船が必要ですが、メキシコの作業現場には適切な船がなく、また海底掘削船を使用するには莫大な費用がかかるという問題がありました。

しかし、5月にメキシコ・ラパスでの魚礁設置作業が始まりました。
メキシコ湾で海底掘削船を使用せず、小型シェルナースを利用して廃棄貝殻を詰め込む作業が行われました。
この作業は厳しい気温条件の下で行われ、地元の漁師たちが協力して貝殻を積み込む姿が見受けられました。

漁業量の低下による厳しい現状を変えるため、メキシコでもシェルナースを活用した取り組みが展開されています。
魚礁の設置に成功し、海底に山のような魚礁ができたことで、地元の漁師たちは新たな希望を抱いています。
この取り組みを通じて、「里海」という考え方を広め、海と人との共生を実現する大切さを伝えたいと片山氏は語っています。

「里海は人手をかけて自然と人とが共生する。獲るだけでは無く海のためにプラスになるような事をして海と一緒に生活できる環境を維持していくことが大切」

と語っていました。

有明海の海苔も

有明海も危機に

養分を含んだ海は海苔の養殖が盛ん
生産量日本一ですがそのブランドを傷つけかねない問題が

ゴミが網に引っかかっているのです。
収穫するタイミングでゴミが混じることがあるそうです。

それにより製造過程でゴミが混じった物が見つかる
黄色いマークの上に糸くずみたいなのがありました。

「出荷できない異物混入になる」と語る製造者。

日本の海で何が起きているのか

マイクロプラスチックで海が汚れる

海岸に打ち上げられたゴミ。
ビン、缶、プラごみが沢山。
漁港の隅に寄ってくるそうです。

ゴミを拾っているは地元で海を守る活動をしている東濱さん。
漁港は昔からの遊び場でした。

この漁港は思い出の場所。
大人になってきてゴミを見つけて意識し始めた。
意識し始めたのをきっかけに少しずつビーチクリーンを始めた。

IT企業に勤めながら一人で浜辺の清掃してたそうです。

2019年会社を辞めて起業します。
「サスティナブルJAPAN」持続可能な日本という大きな社名です。
SDGsが注目されると凄い名前と言われるほどです。

事業内容

環境に優しい洗浄剤海洋ゴミ回収装置の販売
傍ら学校などで講演活動をして海の大切さを訴えています。
県内を奔走する日々です。

海では無く水田にやってきました
不思議な物を用水路に設置していた

東濱さんが技術者の協力を得て開発した機械
海を綺麗にしたいという思いで作られました

前方の箱で流れてくるゴミを集める
小さなゴミはポンプで吸い上げ後方の袋で回収する機械。

田んぼからプラごみが流出しておりその装置で防ごうとしていました。

海に溢れるプラごみ

変形用意で丈夫低コストで作れるプラスチック。
便利なライフスタイルと主に増え続けた
リサイクルされず海に流出する量も増えています。

2050年には海の魚よりプラごみが多くなると言われる程

マイクロプラスチック

プラごみで5mm以下まで小さくなった物
プラごみに紫外線が当たりも脆くなり細かくなる仕組みです。

石油から作られるプラは汚染物質を吸着します。
吸着した汚染物質を魚が体内の取り入れる
それを接種した人間も影響を及ぼされている可能性があります

増えてしまう一方のマイクロプラスチック

難しい問題がありました。


三重県四日市市
海辺で漂流物調査する四日市大学の千葉教授
その調査である物の存在に気づいたのです

稲作で使う肥料のプラスチックのから
我々の調査だと1平米1万個以上見つかった

研究室で見せてくれたのは
四日市の海岸で採取した物

見た目は植物のみのように見えて知らないと植物の種が落ちていると思う丸くちいさな物体が実はプラでした。

肥料(被覆肥料)

全国の水田の6割で使用
粒に水分が浸透しプラスチックの殻が破れると肥料が効き始める
通常の肥料と混ぜることで何度も巻く手間が省けます。

肥料が抜けた後、殻が残るそうで。
それらは用水路に流れ込み川を伝って海へと流れていきます。

最初から小さい厄介なプラスチック。
ってか、便利なのは分かりますがなんでそんな代物が…。

水田から出るマイクロプラスチックをどうするか

被覆肥料の問題

稲作肥料から出るマイクロプラスチックの問題

肥料メーカーの対策は?

日本肥料アンモニア協会という肥料メーカーの業界団体

2030年にはプラを使用した被覆肥料に頼らない農業にと発表してます。

しかし…

肥料業界でもプラの流出対策は取り組まなければいけないが
代替肥料は各社実用段階に至っていない状況

まだ技術が追いついていないそうです。

ただ肥料メーカーが解決策を見いだせない中先進的な取り組みをしている高校生

明治18年開講の宮城県農業高校

経営者クラブという部活動がある

研究成果を見せてくれた

水田で使われるプラスチックの量をペットボトルで換算した物でした。

毎年1反(300平米)の田んぼで使われているプラスチックは「ペットボトル60本分」

肥料を溶かし残ったプラ部分の重さを量りプラがどれくらい入っているのかというのに気づいたそうです。

農業で環境に良いことが出来る事を多くの人に発信してました。

経営者クラブを指導する山根先生が見せてくれたのが、その学校で使っているプラゼロの肥料

肥料メーカーに協力してもらい作ったそうでうs。
2種類の肥料を混ぜ合わせた物
即効性の高い肥料と溶けるのが遅い肥料を混ぜ時間差で効果が出るようにしました。
これだけで稲を育てる事が出来たという実験結果を踏まえ2022年3月から販売しましたが…

「私たちは宮城県でしか実験してない。北海道や九州など地域が変わると肥料の成分は全く違う。溶けるスピードや窒素の量が変わる。今この肥料を他の地域で売って使えるかと言えば違う。自分の地域にあった肥料を肥料会社と一緒に作る事がが求められる」

と語っていました。
こういう大きな問題がありました。

熊本県玉名市
プラを回収する装置を作った東濱さんに朗報

装置を買いたいという人が現れました

菊池川流域で稲作しているグループ
設置費用150万円ですが助成金が出ます。

注文した稲作農家のグループはプラスチックの被覆肥料は使っていないそうですが、周辺の田んぼでは使われているそうです。
地域のために導入を決めた

元々私たちは使わないように持っていきたい
経営的には使わざるを得ない農家もある
お年寄りとか難しい所もある

やっと東濱さんが使った装置を理解する人たちが現れました

0.5mmのものも取れます。
被覆肥料も取れそうです。

初めて日の目を見た装置
使い方を説明しながら一緒に作業をしてました。

農家の人たちに託します
海を守りたいという強い思いが周囲を巻き込んでいきます

農家さん
「実行している人は少ないと思う。地元のために頑張っていこうと東濱さんの思いでないですかね」
「こういう機械があることを知ってもらって海を大切にしなければいけないと思って頂くのが一番」と東濱さんが語っていました

まとめ・感想

田んぼのプラスチックがヤバイという知見を得ることができました。
あれはヤバイですね…。
早く代替商品が出るのを願うばかり。

魚礁は凄いですね。
海を豊かにするという仕組みでもあるのでどんどん広がって欲しいです

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