箱根駅伝

第101回箱根駅伝復路・感想(2025)【東京箱根間往復大学駅伝競争】

箱根駅伝復路

6区(箱根⇒小田原:20.8km)

さてさて復路のスタートです。
気温がマイナス0.9度という中、往路優勝の青山学院大の野村昭夢選手を皮切りにスタート。
1分47秒後に中央大、2分29秒後に早稲田大、3分16秒後に駒澤大と続きます。
そして先頭から10分後には山梨学院大以下のチームが一斉スタートとなりました。

5km地点

青山学院大の野村選手、最初の1kmを2分49秒で通過する驚異的なペース。
5kmでは15分58秒をマーク。
この時点で2位中央大とは2分7秒差となりスタート時よりも20秒ほど差を広げました。
3位早稲田大との差は2分55秒。
駒澤大の伊藤選手は早稲田大との差を27秒まで縮めていきます。


9km地点(小涌園前)

小涌園前では青山学院大の野村選手が26分3秒で通過。
区間記録を上回るハイペースで飛ばします。
2位中央大との差は2分54秒まで広がりました。
3位早稲田大とは3分16秒差、4位駒澤大とは3分30秒差。
この頃には城西大の小林選手が國學院大の嘉数選手を抜いて6位に浮上するなど、順位変動も見られました。


17km地点(函嶺洞門)

函嶺洞門を通過した野村選手、区間記録より30秒以上速いペースをキープ。
最後まで崩れることなく、56分47秒という驚異的なタイムで6区を走り切りました。
これは箱根駅伝史上初の56分台での走破となる区間新記録です!


小田原中継所

青山学院大・野村選手が見事な走りで後続を引き離し、笑顔でたすきリレー。
2位中央大は3分49秒差でたすきリレー。
駒澤大の伊藤選手が3位で4分7秒差。
4位早稲田大、5位創価大、6位城西大と続き、國學院大は7位でトップとは8分19秒差でのたすきリレーとなりました。


6区(20.8km)区間順位

  1. 青山学院大学 (野村昭夢) ◎56:47
  2. 駒澤大学 (伊藤蒼唯) 57:38
  3. 城西大学 (小林竜輝) 58:06
  4. 帝京大学 (広田陸) 58:13
  5. 早稲田大学 (山崎一吹) 58:45
  6. 中央大学 (浦田優斗) 58:49
  7. 神奈川大学 (上田航大) 58:49
  8. 順天堂大学 (林龍正) 58:55
  9. 東洋大学 (西村真周) 58:56
  10. 東京国際大学 (中山拓真) 59:00

※◎は区間新記録


7区(小田原⇒平塚:21.3km)

注目は駒澤大学の佐藤圭汰選手。昨年3月以来のレースとなる大注目の起用です。
序盤から好調な走りを見せ、4km過ぎには中央大を抜いて2位に浮上。
その後も驚異的なペースで青山学院大を追います。


二宮付近

二宮地点(11.6km)では名物フリーザ軍団が登場!
恒例となった押切坂での応援で、シャケーザさんも一緒に選手を後押し。
この頃には青山学院大との差を3分16秒まで縮めていました。


平塚中継所

駒澤大・佐藤選手が驚異の1時間43秒という区間新記録を樹立!
青山学院大との差を1分40秒まで縮めての力走でした。
3位は中央大で首位と3分46秒差。4位早稲田大、5位創価大、6位國學院大と続きます。
ここで國學院大学にハプニングが発生しました。
平塚中継所が近づいた終盤、次の区間へ向けてたすきを肩から外そうとした辻原選手の手からたすきが落下。
一瞬のアクシデントでしたが、すぐに数メートル戻って拾い上げ、素早く対応。
ロスタイムは10秒程度に抑えることができたようです。


7区(21.3km)区間順位

  1. 駒澤大学 (佐藤圭汰) ◎1:00:43
  2. 國學院大學 (辻原輝) 1:02:21
  3. 順天堂大学 (吉岡大翔) 1:02:21
  4. 東京国際大学 (冨永昌輝) 1:02:30
  5. 日本体育大学 (住原聡太) 1:02:56
  6. 法政大学 (宮岡幸大) 1:03:00
  7. 中央大学 (岡田開成) 1:03:07
  8. 創価大学 (織橋巧) 1:03:09
  9. 青山学院大学 (白石光星) 1:03:10
  10. 帝京大学 (福田翔) 1:03:19

※◎は区間新記録


8区(平塚⇒戸塚:21.4km)

8区は青山学院大・塩出選手が序盤から飛ばしていきます。
2位駒澤大との差は1分50秒と、中継所から10秒程広げる展開に。
中盤以降は関東学生連合の秋吉選手(東京大)が区間記録を上回るペースで快走を見せるなど、レースは盛り上がりを見せました。


遊行寺坂

15km過ぎから難所となる遊行寺坂へ。
先頭の青山学院大・塩出選手は区間記録からはやや遅れ始めるも、安定した走りを見せます。
2位駒澤大との差は1分48秒。この頃には創価大の石丸選手が中央大を捉えて4位に浮上するなど、順位変動も。


戸塚中継所

青山学院大・塩出選手がラストスパートで粘りを見せ、区間賞となる1時間4分14秒でフィニッシュ。
2位駒澤大とは1分56秒差まで広げました。
3位は早稲田大、4位は創価大と國學院大が並んでのたすきリレー。
中央大は6位まで順位を落としての通過となりました。


シード権争いも白熱。9位日本体育大と東洋大がほぼ同時にたすきリレー。
11位帝京大とは23秒差、12位東京国際大とは52秒差という僅差での争いとなっています。


この区間で最初の繰り上げスタートが発生しました。
日本大学は7区終了時点で青山学院大の通過から18分05秒後にタスキをつないでいましたが、
8区の大橋優選手(4年)が必死の走りを見せるも、先頭から20分差となる規定時間に間に合わず。
戸塚中継所で無念の繰り上げスタートとなりました。


8区(21.4km)区間順位

  1. 青山学院大学 (塩出翔太) 1:04:14
  2. 東洋大学 (網本佳悟) 1:04:18
  3. 山梨学院大学 (阿部紘也) 1:04:25
  4. 駒澤大学 (安原海晴) 1:04:31
  5. 日本体育大学 (分須尊紀) 1:04:32
  6. 立教大学 (山口史朗) 1:04:41
  7. 國學院大學 (佐藤快成) 1:04:46
  8. 帝京大学 (高島大空) 1:04:47
  9. 順天堂大学 (荒牧琢登) 1:05:14
  10. 中央学院大学 (黒谷優) 1:05:48

9区(戸塚⇒鶴見:23.1km)

9区では青山学院大・田中主将の印象的なシーンがありました。
横浜駅前での給水の際、給水係の片山宗哉選手と一緒に”乾杯”をしてから水分補給するという微笑ましい一幕も。
テレビ中継のアナウンサーも「あ、片山も飲んでいますね~」と驚きの声を上げていました。


中盤の展開

先頭の青山学院大・田中選手は安定した走りで2位との差を保ちます。
國學院大の上原選手が早稲田大を抜いて3位に浮上するなど順位変動も。
シード権争いでは、東洋大の吉田選手、日本体育大の山口選手、順天堂大の石岡選手が8位グループを形成し激しい競り合いを見せました。


鶴見中継所

青山学院大が主将・田中選手から1年生の小河原選手へたすきリレー。
2位駒澤大とは2分21秒差に。
3位は早稲田大と國學院大が競り合いながらの同時リレー。
5位創価大、そして中央大と城西大が6位でほぼ同時のリレーとなりました。


8位は最後のスパートで競り勝った東洋大。
9位帝京大、10位順天堂大と続き、シード権争いは最終区へと持ち越されました。

9区では山梨学院大学と大東文化大学のタスキが途切れることになります。
大東文化大学の大谷章紘選手(4年)は昨年の9区で快走しシード権獲得の立役者となった選手。
しかし今年は仲間にタスキを渡すことができず、鶴見中継所到着後に地面に突っ伏す無念の展開となりました。


山梨学院大学の徳田秋斗選手(4年)もタスキを握りしめたまま崩れ落ちる悔しい結果に。
鶴見中継所に集まった観客からは「あぁー」という悲痛な声が漏れ、
両校の選手たちの無念さを物語る場面となりました。


9区(23.1km)区間順位

  1. 城西大学 (桜井優我) 1:08:27
  2. 青山学院大学 (田中悠登) 1:08:40
  3. 東京国際大学 (菅野裕二郎) 1:09:01
  4. 帝京大学 (小林大晟) 1:09:03
  5. 駒澤大学 (村上響) 1:09:04
  6. 國學院大學 (上原琉翔) 1:09:08
  7. 東洋大学 (吉田周) 1:09:22
  8. 中央大学 (吉中祐太) 1:09:46
  9. 順天堂大学 (石岡大侑) 1:09:46
  10. 日本体育大学 (山口廉) 1:09:59

10区(鶴見⇒大手町:23.0km)・シード権争い

最終区間では優勝争い以上に注目を集めたのがシード権争い。
9区終了時点で8位東洋大、9位帝京大、10位順天堂大、そこから21秒差で11位の東京国際大という僅差での戦いとなりました。


先頭の青山学院大の通過から20分が経過したため、山梨学院大、大東文化大、日本大の3校が再び繰り上げスタートとなりました。
最終区間でも繰り上げスタートとなった各校の選手たちは、それでも最後まで懸命の走りを見せました。


6km付近では4チームが完全に並走。
まさに1チームだけがシード権を逃すという緊迫した展開に。
中盤以降も4チームの並走が続き観客を釘付けにする展開となりました。


ラストスパート

残り800mで運命が分かれます。
東京国際大の大村選手が一気にスパートをかけ、そこに東洋大の薄根選手、帝京大の小林選手が食らいつきます。
この時点で順天堂大の古川選手がやや遅れを取り始めました。


シード権決着

結果は東京国際大が8位、東洋大が9位、帝京大が10位でフィニッシュ。
東洋大にとっては20年連続でのシード権確保となりました。
一方、順天堂大は10位の帝京大からわずか7秒差という僅差で11位。
シード権を逃した古川選手は悔し涙を流す結果となりました。


大手町フィニッシュ

青山学院大が見事2年連続8度目の総合優勝を達成!
総合タイムは10時間41分19秒の大会新記録です。
2位は駒澤大が2分50秒差でフィニッシュ。
復路では5時間20分52秒の復路新記録を出しました。


3位は國學院大。
大学駅伝三冠を狙いましたが及びませんでした。
4位早稲田大、5位中央大、6位城西大、7位創価大と続きます。


シード権争いは最後まで白熱。
8位は最後のスパートで競り勝った東京国際大。
9位東洋大、10位帝京大がシード権を獲得。
惜しくも順天堂大は11位となりわずか7秒差でシード権を逃す結果となりました。


10区(23.0km)区間順位

  1. 青山学院大学 (小河原陽琉) 1:08:27
  2. 駒澤大学 (小山翔也) 1:08:54
  3. 國學院大學 (吉田蔵之介) 1:09:25
  4. 中央大学 (藤田大智) 1:09:28
  5. 早稲田大学 (菅野雄太) 1:09:36
  6. 東京国際大学 (大村良紀) 1:09:38
  7. 城西大学 (中島巨翔) 1:09:48
  8. 帝京大学 (小林咲冴) 1:10:08
  9. 順天堂大学 (古川達也) 1:10:09
  10. 東洋大学 (薄根大河) 1:10:11

まとめ・感想

復路は青山学院大の圧巻の走りでした。
特に6区野村選手の56分台、7区での駒澤大・佐藤選手の区間新など、記録ラッシュとなりました。
シード権争いも7秒差という僅差で明暗が分かれる熱戦でした。


印象的だったのは9区での給水シーン。
青学大の和やかな雰囲気が印象的でした。
後は國學院の襷落としも。
毎度の繰り上げスタートも。
またフリーザ軍団の応援も箱根駅伝の名物として定着している感じがしますね。
なんだっけ。なんかダンスしてたとか話題になってましたね。
今年も素晴らしい箱根駅伝となりました!
今年はあまり見れなかったんですけどね。TVerで移動中にちょこちょこ見てた感じです。


第101回箱根駅伝 総合成績

  1. 青山学院大学 10:41:19 (大会新記録)
  2. 駒澤大学 10:44:07 (+2:48)
  3. 國學院大學 10:50:47 (+9:28)
  4. 早稲田大学 10:50:57 (+9:38)
  5. 中央大学 10:52:49 (+11:30)
  6. 城西大学 10:53:09 (+11:50)
  7. 創価大学 10:53:35 (+12:16)
  8. 東京国際大学 10:54:55 (+13:36)
  9. 東洋大学 10:54:56 (+13:37)
  10. 帝京大学 10:54:58 (+13:39)
  11. 順天堂大学 10:55:05 (+13:46)
  12. 日本体育大学 10:56:22 (+15:03)
  13. 立教大学 10:58:21 (+17:02)
  14. 中央学院大学 11:00:13 (+18:54)
  15. 法政大学 11:03:16 (+21:57)
  16. 神奈川大学 11:07:28 (+26:09)
  17. 専修大学 11:08:53 (+27:34)
  18. 山梨学院大学 11:09:40 (+28:21)
  19. 大東文化大学 11:10:38 (+29:19)
  20. 日本大学 11:11:50 (+30:31)

※シード権獲得(1位~10位)

※大会新記録(従来の記録:10時間41分25秒 青山学院大学 2024年)


コメント

タイトルとURLをコピーしました