2024年の競馬予想を数字で見る
2024年の競馬シーズンは、例年以上に波乱の多い年となりました。
全69レースの予想データを分析したところ、ワイド的中率は75.36%という高い数値を記録しています。
投資収益率(ROI)は-30.20%と、的中率の高さが必ずしも収支に反映されない結果となりました。
具体的な数字を見ると、総投資額34,300円に対し、総払戻金は23,940円で、収支は-10,360円となっています。
競馬場別の成績から見える特徴
競馬場別の成績を見ると、興味深い傾向が浮かび上がってきます。
特に好成績を収めた競馬場は以下の通りです。
- 新潟:的中率100%(5戦5勝)
- 函館:的中率100%(2戦2勝)
- 福島:的中率100%(2戦2勝)
- 京都:的中率92.86%(14戦13勝)
- 中京:的中率88.89%(9戦8勝)
一方で、以下の競馬場ではやや苦戦を強いられる結果となりました。
- 中山:的中率63.64%(11戦7勝)
- 東京:的中率60.00%(15戦9勝)
- 阪神:的中率50.00%(4戦2勝)
- 札幌:的中率50.00%(4戦2勝)
馬場状態と天候の影響
天候による成績を分析すると、意外にも雨天時の方が好成績を収めています。
小雨・雨天時の的中率は83-100%と非常に高く、晴れ・曇り時の73-76%を上回る結果となりました。
馬場状態別では、良馬場での的中率が76.36%(55戦42勝)と安定した成績を残しています。
重馬場でも80-100%(6戦5勝)と高い的中率を記録しましたが、稍重での的中率は62.50%(8戦5勝)とやや低い傾向が見られました。
予想傾向と的中パターン
本命馬の選定傾向を分析すると、堅実な予想スタイルが浮き彫りとなりました。
1-3番人気から本命馬を選ぶケースが62.32%を占め、4-5番人気が15.94%、6番人気以降が21.74%という分布になっています。
予想印別の的中貢献度
的中レースにおける各予想印の貢献度は以下の通りとなっています。
- ◎:55.77%(最も信頼度が高い)
- ○:48.08%(本命に次ぐ高い的中率)
- ▲:38.46%(安定した補完的役割)
- △1:32.69%(予想補強として機能)
- △2:34.62%(△1と同等の機能)
- ×:11.54%(消し馬として機能)
本命馬の人気度別成績
本命馬の人気度による成績分析では、明確な傾向が見られました。
1-3番人気を本命とした場合の的中率は83.72%(43戦36勝)と非常に高く、ROIは-13.44%でした。
4-6番人気を本命とした場合は的中率75.00%(16戦12勝)、ROIは-35.57%と低下します。
さらに7番人気以降では的中率42.86%(10戦4勝)、ROIは-93.55%まで落ち込む結果となりました。
重賞レース分析:グレード別の特徴
2024年のG1レースは、特に波乱の多い年となりました。
全22戦のG1レースにおける1番人気の勝率は27.27%と、平年を下回る結果となっています。
G1レースの詳細分析
G1レースの成績は的中率68.18%(22戦15勝)、ROIは-39.09%でした。
平均投資額は500円で、的中時の平均回収は447円という結果です。
特筆すべきは、1-3番人気の勝率が63.64%に留まり、10番人気以降の勝利が2回も記録されたことです。
G2・G3レースの成績
G2レースでは的中率77.78%(18戦14勝)、ROIは-34.56%を記録しました。
平均投資額500円に対し、的中時平均回収は421円となっています。
G3レースは最も好成績を収め、的中率79.31%(29戦23勝)、ROIは-20.63%でした。
平均投資額493円で的中時平均回収も493円と、損失を最小限に抑えることができました。
2024年の特徴:レースの波乱度
レースの波乱度(3着までの人気順の合計値)による分析では、顕著な傾向が見られました。
波乱度が15以下の堅いレースでは95.00%(40戦38勝)という驚異的な的中率を記録しています。
一方で、波乱度が16-24のレースでは的中率が51.85%(27戦14勝)まで低下し、25以上の大波乱レースでは的中率0%(2戦0勝)という結果となりました。
特に波乱の大きかったレース
2024年で特に波乱度の高かった上位5レースは以下の通りです。
- フェブラリーS(G1):11-5-13人気という波乱の結末
- 北九州記念(G3):3-9-16人気と荒れた展開
- フィリーズレビュー(G2):11-1-12人気の波乱
- ホープフルS(G1):1-6-17人気と混戦の結果
- オールカマー(G2):1-10-12人気の荒れたレース展開
今後の展望と改善点
短期的な改善策
分析結果から、以下のような具体的な改善策が見えてきました。
- 投資戦略の最適化:レースの波乱度に応じた投資額の調整
- 競馬場別の対応:得意な競馬場での積極投資、苦手競馬場での慎重姿勢
- 馬場状態対応:稍重での投資抑制、良馬場・重馬場での積極性
長期的な改善方針
より本質的な改善に向けて、以下の点に注目していく必要があります。
- G1対策:波乱に備えた予想の幅の拡大
- 投資効率:的中率の高いレース形態での投資額増額
- 予想精度:重賞レースでの予想手法の改善
2024年は波乱の多い年でしたが、それは同時に貴重な学びの機会となりました。
堅実な予想スタイルは維持しつつ、状況に応じた柔軟な対応が今後の鍵となるでしょう。
特に重要なのは、レースの性質を見極めた投資戦略の構築です。
波乱度の高いレースでは投資を控えめにし、得意とする堅実なレース展開で勝負するというメリハリのある予想スタイルの確立を目指していきたいと思います。
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