これまで約40回にわたって続けてきた第3都市の開発記録も、23万人を超える大都市として成熟し、各地区の最適化に取り組む段階に入りました。
今回は、長年の課題として放置していたフランス区画の全面再構築に挑戦しました。
フランス区画が抱えていた深刻な問題
恥ずかしいレベルの画一的な街並み
改修前のフランス区画を見ると、その状況は「フランス風の街並み」を名乗るには恥ずかしいレベルでした。
主な問題点:
- 同じ白い建物ばかりが延々と立ち並ぶ単調な景観
- 1×4サイズの細長い建物が大部分を占める不自然さ
- 角地に立つ特徴的な建物がほとんど存在しない
- フランス建築特有の魅力が全く表現されていない状況
初期設計の致命的な欠陥
この問題の根本原因は、都市開発の初期段階での安易な区画設計にありました。
「だだっ広く塗りつぶした」適当な区画割りにより、建物の多様性を全く考慮していない大雑把な設計となっていました。
長期間の放置により問題が固定化し、23万人都市に成長した現在では看過できないレベルに達していました。
本格的な区画再構築への着手
段階的な改善プロセス
全面再構築にあたって、以下の段階的なアプローチを採用しました:
- 問題のある区画の特定と撤去
- 最も狭い街路を活用した細かな区画割り
- 建物が生成されない箇所への駐車場配置
- 角地建物の配置を考慮した区画調整
最適な区画サイズの発見
試行錯誤の結果、以下のサイズが最も効果的であることが判明しました:
推奨区画サイズ:
- 2×2: 最も基本的で安定したサイズ
- 3×2: 若干大きめで変化を付けられるサイズ
- 特殊対応: 1×4しか建たない場合は2マスずつスペースを確保し、角地建物で取り囲む
フランス建築の特性を活かした配置戦略
白い壁面問題への対処
フランス建築最大の課題である「側面の白い壁」を目立たせない配置を工夫しました。
具体的な対処法
- 隣接建物で壁面を隠す密接配置
- 角地建物で視線を誘導し壁面を目立たなくする
- 植栽や装飾要素で壁面を自然に隠す工夫
角地建物の戦略的配置
フランス建築の魅力を最大限に引き出すため、角地建物を戦略的に配置しました。
角地活用のメリット
- 美しいファサードが道路の両方向から視認可能
- 街角のランドマークとして機能
- 単調な街並みにアクセントを提供
- 白い壁面を自然に隠す効果
再構築の劇的な成果
想像を超える景観改善
再構築作業の結果、フランス区画は見違えるような変貌を遂げました。
改善された点:
- 角地建物が適切に配置された多様な街並み
- フランス建築の特徴を活かした美しい景観
- 白い壁面が目立たない自然な建物配置
- テラコッタ屋根と白い壁のコントラストが美しい欧州風の街並み
- 「最初の画像と比べると雲泥の差」の劇的改善
昼夜を通じた美しい景観
改修後のフランス区画は、昼間の自然光の下でも夜間の街灯に照らされた状態でも、それぞれ異なる魅力を見せています。
特に夜景では、建物から漏れる温かな光と街路照明が相まって、まさにパリの街角を彷彿とさせる雰囲気を醸し出しています。
残された課題と継続的改善
完全ではないものの、大幅な改善を実現できました。
現在の状況
- 若干の白壁は残るものの許容範囲内
- 角地建物が効果的に機能している
- フランスらしい街並みの雰囲気を実現
- 継続的な微調整で更なる改善が可能
街づくりの新段階への移行
機能から美観への発展
23万人都市として成熟した現在、都市開発の重点が機能性から美観へと移行しています。
開発の変遷
- 初期:基本的な都市機能の確保
- 中期:交通・産業・住宅の最適化
- 現在:景観・美観・地区特性の追求
基本的な都市機能が完成した今だからこそ可能な、細部へのこだわりと美観の追求。
これは、現実の都市開発と同様に、機能性の確保から文化的価値の創造へと発展していく自然な流れと言えるでしょう。
おわりに
今回のフランス区画再構築は、「あまりすることも無くなってきた」大都市における新たな挑戦の始まりでした。
長年放置していた問題に向き合い、根本的な改善を実現できたことは、Cities: Skylines IIにおける街づくりの深い魅力を再認識させてくれました。
細かな区画設計とフランス建築の特性を理解した配置により、単なる機能的な住宅地から、歩いてみたくなるような魅力的な欧州風の街並みへと生まれ変わらせることができました。
次回は、この成功体験を活かして他の地区の景観改善にも挑戦していく予定です。
引き続き、美しく機能的な23万人都市の完成を目指して、街づくりの挑戦を続けていきたいと思います。
と、言うことで、今回はここまでとなります。
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