最後の朝〜サニーパンとの感動的な別れ
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4日目、ついに最終日がやってきました。
飛行機が11時発ということもあり、観光らしい観光はほとんどできません。
それでも福岡での最後の時間を大切に過ごしたいと思いました。
朝食はもちろん、旅の相棒となったシロヤの「サニーパン」です。
この4日間、毎日食べ続けた練乳入りのソフトフランスパン。
最後の一口まで、その優しい甘さを噛み締めました。
こんなにも一つの食べ物に愛着が湧くとは思いませんでした。
早朝の博多散歩〜静寂の旧市街で歴史を感じる
早めにホテルをチェックアウトし、スーツケースを引きずりながら朝の博多を散歩することにしました。
幸い雨は上がっており、昨日の暴風雨が嘘のように穏やかな朝でした。
博多の旧市街地あたりを歩きながら、3日間駆け抜けた福岡の街並みを改めて眺めました。
博多駅から海に向かって伸びる大博通りの両側に広がるこの一帯は、御笠川と博多川に挟まれた地域で、中世に由来する歴史や伝統・文化を感じられるスポットが数多く残されています。
早朝ということもあり、人通りも少なく、ビジネス街のビルが立ち並ぶ通りから一歩入ると、多くの神社仏閣があり、都心とは思えない静寂が広がります。
住吉神社や櫛田神社のある界隈を通り、1日目の記憶を辿りながらゆっくりと博多駅へ向かいました。
博多千年門も再び通り過ぎましたが、早朝の静寂の中でその存在感は格別でした。
2016年に博多の繁栄を願って建てられたこの門は、太宰府天満宮より寄贈された樹齢1,000年の樟が門扉の板材に用いられ、欄間には博多織の献上柄模様が刻まれています。
最後のサニーパン購入〜別れの瞬間
博多駅に到着すると、まずはシロヤへ直行。
最後のサニーパンを購入しました。
これは北海道への帰路のお供として、そして家族への福岡土産として持ち帰るためです。
レジでサニーパンを受け取りながら、「これでお別れなんだな」という寂しさがこみ上げてきました。
4日間、毎日のように食べ続けたサニーパン。
こんなにも愛着が湧くとは思いませんでした。
さようなら、サニーパン。
君は間違いなく、今回の福岡旅行で最も印象に残った味でした。
昼食用にもいくつかパンを購入し、いよいよ福岡空港へ向かいます。
福岡空港で最後のお土産タイム〜九州の玄関口を実感
福岡空港に到着後、荷物を預けてからお土産屋さんを見て回りました。
福岡空港は九州の玄関口だけあって、2023年度の旅客数は国内線・国際線合わせて2,494万人で、羽田、成田、関西に次ぐ全国第4位の忙しさを誇ります。
博多駅からは地下鉄で約5分、天神からは約11分という「世界でもっとも都心に近い空港」の一つです。
定番の明太子はもちろん、「博多通りもん」や「唐十」といった福岡銘菓などを購入。
冷凍の明太子は時間が迫ってから購入する予定なので、まずは日持ちするお土産から選びました。
福岡空港は国内線では27路線、国際線では20路線が就航しており、特にアジア各国との便が充実しています。
韓国・釜山まで約1時間、中国・上海まで約2時間という近さは、福岡の地理的な優位性を物語っています。
展望デッキで名残惜しい時間〜飛行機観察の楽しみ
お土産を購入した後は、国内線ターミナルビルの3階・4階にある展望デッキへ向かいました。
ここでは飛行機の離発着をぼんやりと眺めながら、福岡での3日間を振り返ることができます。
福岡空港は1944年に旧日本陸軍により席田飛行場として建設が開始され、戦後は米軍の板付飛行場として運営された後、1972年に日本に返還されて現在の福岡空港となりました。
現在でも朝7時から夜22時までの15時間という発着時間制限がありますが、その中でかなり頻繁に飛行機が離発着します。
国内線だけでなく、中国や韓国などアジア各国からの国際線も多く、九州の国際的な玄関口としての役割を実感しました。
飛行機を眺めているだけでも時間が過ぎるのを忘れてしまいます。
旅の始まりの新千歳空港とは違う、アジアの玄関口としての活気を感じながら、最後の福岡時間を過ごしました。
帰路へ〜時計忘れのハプニング
搭乗時間が近づいてきたので、保安検査場へ向かいました。
ところが、金属探知機で引っかかってしまいました。
原因は腕時計。
うっかり外すのを忘れていたのです。
こんなところで小さなハプニングがあるのも、旅の最後らしいご愛嬌でした。
飛行機は少し遅延しましたが、無事に搭乗。
福岡の街が眼下に小さくなっていくのを見ながら、充実した4日間の旅を振り返りました。
新千歳空港到着〜現実への気温差ショック
約2時間半のフライトで新千歳空港に到着。
北海道に降り立つと、福岡とは打って変わって雨が降り、気温も低くて寒い!
この気温差に、改めて日本の地域による気候の違いを実感しました。
福岡の温かさが懐かしく思える瞬間でした。
4日目・旅の総評
- 歩行距離:約5km(移動日のため)
- 最終累計歩行距離:約50km(4日間合計)
- 最後のグルメ:サニーパン(持ち帰り用)
- お土産:明太子、博多通りもん、唐十 など
- 特筆事項:福岡空港の利便性の高さを実感
福岡3泊4日一人旅を振り返って
4日間で約50kmを歩いた今回の福岡旅行。
足はボロボロになりましたが、それ以上に心は満たされました。
一人旅だからこそ、自分のペースで街を歩き、気になったものを見つけ、食べたいものを食べることができました。
旅のハイライト:
- 1日目:博多の寺社仏閣巡りとシロヤのサニーパンとの運命的出会い
- 2日目:小倉城、門司港レトロで歴史と文化を満喫
- 3日目:太宰府天満宮、竈門神社で歴史と現代カルチャーの融合を体験(悪天候にも負けず)
- 4日目:名残惜しい朝の散歩とサニーパンとの別れ、福岡空港での九州の玄関口体験
福岡は食べ物が美味しく、歴史文化が豊かで、人々が温かく、本当に魅力的な街でした。
特に博多旧市街では、歴史ある寺社が連なる静寂なまちなみや、活気あふれる商店街の散策、博多の伝統工芸や伝統芸能とのふれあいなど、福岡の旅がより一層深まる体験ができました。
特にサニーパンは、単なる食べ物を超えて旅の思い出そのものになりました。
また必ず福岡を訪れて、サニーパンに再会したいと思います。
福岡空港の都心からの近さと利便性も印象的でした。
博多駅から地下鉄で5分という近さは、旅行者にとって非常に嬉しいポイントです。
そして例により、一人旅は足がボロボロになるのが常のようです。
それでも、その疲れさえも含めて、旅の良い思い出となりました。
次の旅はどこに行こうか…そんなことを考えながら、福岡から札幌への帰路についたのでした。
この旅行記は2025年の体験をもとに書かれています。施設の営業時間や料金、交通事情等は変更になる場合がありますので、旅行の際は最新情報をご確認ください。
【福岡3泊4日一人旅 完】