今日のガイアを3行で
- 業務スーパーに密着していました
- 1円を削る商品開発を行っていました。
- M&Aを拡大のパワーとしていました
※この記事はガイアの夜明けを見ながら自分のメモ書き的な感じで書いている記事です。放送内容を引用してます
業務スーパーを知っていますか?
業務スーパーをご存じですか?
なんと言っても安い。
ウインナー(1kg)496円
冷凍フライドポテト(1kg)257円
と、まぁ安いわけです。
私も何度か行った事ありますが冷凍庫足りないのでそんなに買えないんですよね。
低価格、大容量を武器に全国1000店舗を目標にしてます。
しかし値上げの波が襲ってきました
1円を削る戦いです。
安かろうまずかろうでは絶対ダメ
急拡大を支える影の軍団。
M&A企業買収チームにも密着してました。
見たことない業務スーパーの舞台裏が今日のガイアでした
業務スーパーの歴史
業務スーパーは2000年に兵庫県三木市に1号店をオープン。
業務用の食材を卸値価格で販売する店として始まりました。
しかし大誤算。業者専用だと思われてしまい売れなかったのです。
そこで看板に「一般の客大歓迎」とつけました。
そこから庶民の心を掴み一般客が9割のお店に。
売上高3620億円に
業務スーパーの特長:安くてユニーク
冷凍フライドポテトやホールトマトなどは輸入してます。
本来は商社を通じて仕入れますが海外のメーカーと直接取引して安く販売しています。
商社機能を持っています。
人気商品のPB商品は自社工場で作っています。
食品メーカー機能を持っています。
業務スーパーは、小売業、商社機能、食品メーカー機能を兼ね揃えています。
他社にない商品で差別化を計っています。
原材料価格の高騰・輸入コスト上昇
しかし原材料価格の高騰と円安による輸入コスト上昇が襲ってきました
業務スーパー直営店
商品開発部部長竹下氏
スパゲティはかなり上がっている
確か100円未満で売っていた
1年前85円⇒128円に。
ホールトマトは451円⇒591円になっていました
しかしPB商品だけは値上げを阻止したいと考えていました。
加工品は企業の努力によりある程度はコストを抑えることが出来る
価格転嫁しても良いと思うんですけどねぇ。
それでなく下請けもいるかも知れないですし。
兵庫県加古川市に神戸物産本社があります。
商品開発のテストキッチンに侵入しました。
新作デザートの味見をしてました。
竹下氏は他商社で食品の原料を調達してました。
8年前にヘッドハンティングされたそうです。
値段かければ美味しい物を作れる
いかに安く美味しい物が作れるかを目指す
1銭でも安く出来るように
そこに来たのは辻製油営業部山手さん。
油原料が高騰しているので価格交渉に来てました。
見積もり次第では厳しい話に何て言われてました。
ある意味ハラスメントに近いですが。
10円アップの提示でした。
1kg10円の値上げで年間2000万円のコスト増
辻製油としても厳しい所でしょうしねぇ。
業務スーパー側も数パーセント原料費が上がると価格転嫁せざるを得ないですから突っぱねてましたが。
それを原材料側に求めても…ですよねぇ。
一応見積もり持って帰ってましたが…
辻製油も厳しい
三重県松阪市辻製油本社
厳しい実情を教えてくれます。
食用油の原料菜種はウクライナ侵攻や円安などで価格高騰。
2020年 500ドル/1tだったのが2022年5月には1200ドル突破
原料だけ切り取っても2.5倍
いや、それで10円しか上げないってだけでも凄いですよ。
無理じゃないですか。
油の使用量を減らせ
6月上旬神戸物産で緊急対策会議が開かれた
油価格高騰対策。
油の価格がずっと高騰し続け下がる気配が無く。
数億円の利益がぶっ飛ぶ算段に。
油の使用量を減らしてコスト削減を考えているようです。
PB商品の油を削減します。
一番手に上げられたのが1リットル入りドレッシング
油を大量に使う物です。
現状の価格を維持できるように改良ですが一番難しい改良とのこと。
入社10年目の船野さんが担当に
銀のごまドレッシング 1リットル 451円
これの改良に乗り出します。
ある原料に目をつけていた
ドレッシングの中にマヨネーズが入ってるそうですが、そのマヨネーズに油が大量に使われています。
そこのコストを削るようです。
マヨネーズの油を2割削減
食べてみましたがいまいち。
コクがなくなったようで、かなり致命的です。
安かろうまずかろうでは絶対ダメ
安くても美味しい。より美味しくする
そんなとき味の素である取り組みが…。
神戸物産の商品に合う調味料を検討してました。
今油が高騰しているので困っているのではないかと
調味料でコクを補うことを提案させて頂いた
スイーツなどに使う調味料
ホタテ貝に含まれる旨味成分があるそうで。
油を減らしたドレッシングのコクを補うそうです。
まさに求めている商品でしたので早速使ってみることに。
油減らしマヨネーズの減らしている分のコクを補ってくれました。
神戸物産の沼田社長41歳
油を2割削減したマヨネーズを試食します。
使えるかの判断です。
コクは問題無さそうなので後は粘度だけ。
粘度の仕上がりがドレッシングにどれだけ影響するか…
粘りが足りないとマヨネーズ入れたドレッシングが野菜に絡まなくなるのです。
粘度調整してもう一回。
できるだけ合わせるようにボタッとした感じにします。
業務スーパーの社長
社長は週3回 50品を試食
しっかり試食して値段を判断し可否を出してました。
美味しければ高くても良いのかと言うとそうでは無い
自身が美味しいのに安いと感じるラインがある
自分たちなりの基準で判断している
創業家の2代目社長。
2012年に就任
自社で扱う全商品の販売価格を決定しているそうです。
やはり原材料費の高騰が厳しいようです。
ネタ探し
6月下旬 ビッグサイト
商品開発部の面々が。
良い物を見つけて少しでも商品に役立つ物を探しに来た
加工食品EXPO
原材料高騰するなか商品に行かせる物が無いかを見て回る
ある企業のブースに目をとめた
牛脂のような植物油
植物性の食用油脂ですが。
牛肉を焼いたときに香ばしさや食べたとに和牛のような甘みがでるそうです。
植物性の素材のみで表現
早速値段を聞いて使えると判断してました、。
仕入れた植物油脂を使いある商品の改良に乗り出した。
粗挽きハンバーグ8個入り 429円(冷凍)
肉なども高騰しているので植物油脂を使いコストダウンを図ります。
原価率3%の削減が目標。
何度も試作を繰り返し
値段が下がってもクオリティが下がったら意味ない
そんなの誰でも出来る
1週間後
しっかり美味しいらしいハンバーグが出来ました。
社長決裁も降りたようです。
7月上旬商品開発部船野さん
滋賀県にあるドレッシング工場にいました。
ドレッシングの生産テスト。
試行錯誤で作りあげたごまドレッシングです。
8月上旬プレゼンの日
ごまドレッシングの原価を確認します。
原材料費が5%下がった模様。
今の販売価格が維持できます。
この日にかけてきました、
社長承認下りるか、
コスト削減出来て味香り粘度、全く問題無いと思うので非常に良い。この内容で問題無かったらゴーで良い
見事決済降りました。
努力がみのりました
値上げ回避もできました
原材料のコストを下げて味を維持するのも難しいのに
更に美味しくしたというのは本当に開発者の腕だと思う
素晴らしい開発の結果でした。
新たな銀ごまドレッシングが店頭に並びます。
M&A部隊
商品開発とならぶ武器
調査チーム
M&A極秘情報を扱ってます
特命チームが新たな買収に乗り出してました
安さの秘密
安さの秘密
ボックス陳列
段ボールのまま陳列するおkとです。
上が売れても下からすぐ補充できる。補充の手間が省けます。
安さの秘密2:段ボール分が入る冷蔵ケース
特注で箱事入れられます。
オリジナルサイズ
冷凍食品は賞味期限が長いので廃棄が減る
その分コストカットになり商品を安く出来る
まだまだある
安さの秘密3:居抜き使う
スーパーだった店舗を居抜きで活用してる
1000店舗あるがかなりの数居抜きだそうです。
様々な店を改装しています。店舗の形も違います。
効率的な運営をして1円でも安く提供する
安さを生み出す武器でした。
今は調味料工場が不足しているため欲しいそうです。
事業譲渡を希望する工場リストには調味料製造業もありました。
余っている土地なので新しく工場を作ると増強できる
狙いに行くようでした。
これまで業務スーパーは10社以上をM&Aで取得
店舗数が急拡大する中製造ラインの確保も課題
供給能力が上がればスケールメリットもでてより安く商品を作れます。
宮城県角田市に神戸物産が買収した会社が
宮城製粉
元々、あんみつ製造やあんみつおしるこデザート系を開発してました。
台湾スイーツのブームに乗ったときは儲かったようですが。
そこから一気に凋落したようです。
従業員100人売上高24億円がブームが終わり赤字に転落
従業員を全員残したい
工場も出来れば全部残したい
民事再生という道を選んだ
しかし譲渡先決まらず
神戸物産から連絡が…
全てこちらの要望を分かりましたと言ったそうですよ。
2010年神戸物産のグループ工場に入りました。
工場は一変
スイーツを作っていた釜で煮込んでいたのはカレーでした
デザート用の設備を活用出来るレトルトカレーを開発。
業務スーパーの人気商品を量産してました。
業務スーパーの店舗拡大と共にカレー生産も増加。
売上高60億円 2021年と復活を遂げました。
神戸物産は経営難の食品工場を買収
PB商品の工場に転換
自社グループ工場は全国25箇所
躍進を支えています。
7月上旬工場買収に新たな動き
取締役浅見さんが動きます。
宮城製粉を再生させた人
同行させて貰う事に
北陸方面の経営難の工場を視察
どんな商品を作れるかを視察です。
従業員が残ってくれて工場を回してくれると最高に良い
低価格大容量のPB商品が肝
後ろを追いかけていましたがとある路肩止めれて取材ストップ。
秘密保持契約もありますし競合が増えたら困るからのようです。
視察にこぎ着けるのは1ヶ月に1回あるかないかだそうです。
慎重になります
3時間後
面白い工場だと思う
若干の改善は入れていくがそんなに時間が掛からない
おそらく黒字になる
交渉はこれからだそうです。
他の会社だと親会社と子会社という立ち位置だが
我々は横並び。一緒に勝負する仲間みたいな。
物事を一緒に考える仲間が増えるより強くなるイメージ
新店オープン
福岡に新たな業務スーパーがオープン
オーナーは清水さん。
12店舗目の経営だそうです。
業務スーパー979店舗のうち直営店3店舗
殆どFC運営
法人契約が必要で、加盟金200万円、ロイヤリティ1%だそうです。
業務スーパーの商材を買いに来る人が多いので後はどれだけ客数を伸ばすかどうかだそうです。
業務スーパーでは生鮮食品のテナント仕入れ先は選べるそうです
価格も決めることが出来ます。
店毎に格安商品が違うそうです。
清水さんの目玉は青果コーナー
オープン当日は150円のキャベツを77円で販売するようです。
採算取れるかどうかのギリギリだそうです。
オーナーの裁量です。
オーナーが業務スーパーに力を入れるのには複雑な事情が
色々なFCを考えたようですがコンビニでは救世主にならないようです。
その点業務スーパーは安定してる用です。
大阪市浪速区
清水さんは関西中心に業務用酒の卸売業してました。
酒の販売部門の従業員70人。
売上は年々落ちてます。
酒販部門は赤字に転落しました。
倉庫を2箇所閉鎖。
コロナ禍で大変な状況です。
2年続いたときにもう許してくれと思った本当に
1年は仕方ない。2年目が始まったときにおいおい
これはやばい死活問題だなと
従業員を守るため業務スーパーに未来を託した
7月28日オープンに。
この中には酒販していた人もいました。
店の前には行列が出来ました
9時オープン
商品が籠から溢れる様な人も
15時目玉キャベツが19円になりました。
あまりの安さにキャベツを手に取る子どもも。
勿論赤字とのこと。
客に喜んでもらうためとのこと。
ますます庶民の生活が苦しくなる中、安さを守り続ける業務スーパー
清水さんは今年中にもう1店舗オープンさせる予定だそうです。
酒屋は家業諦めたくない。
時代によってコロナ数年で変わったんで
危機だったしそれに助けられた
新たな道が業務スーパー。必死なんだよね
と語っていました。
まとめ・感想
業務スーパーで助けられる人もいるわけですしね。
とはいえ値段を上げない戦いというのは誰かが被害を受ける可能性もあるから厳しいですよねぇ。
色々考えさせられる内容でした