ガイアの夜明け 感想

『円安サバイバル ~今こそ世界に打って出る!~ 』【今日の「ガイアの夜明け」感想】

今日のガイアを3行で

  • 円安のピンチをチャンスに変える企業に密着してました
  • あずきバーはリニューアルして海外に打って出ていました。
  • 燕三条エリアのハサミ屋さんは革命的なピーラーで台湾に打って出ました

※この記事はガイアの夜明けを見ながら自分のメモ書き的な感じで書いている記事です。放送内容を引用してます

あずきバーと燕三条

この焼け付くような日差し、記録的な猛暑が続いています。
こうなるとアイスが食べたくなります。

東京足立区のベニースーパーでは、金曜日にアイス売り場を見ると、客が大量に買っていきます。箱買いする人もいます。
アイスが3割引きとなっていました。皆特売日を狙っていました。

お店の方

原油高や円安の影響で、各メーカーが値上げしている状況です。通常価格の日に客が手を伸ばすのを辞めて、明日3割引きの日に買おうとなる。

と話しています。

中高年の女性に人気があるのは「あずきバー」で、箱形アイスの年間売上はNo.1です。
希望小売価格は410円で、ついこの間30円値上げされました。
円安で様々なコストが上がっていく中で、特別な対策を考えないと生き残れない状況です。

そこでこのロングセラー商品のリニューアルを敢行し、海外への販路拡大を狙っています。

日本でナンバーワンのアイスメーカーですが、そこには大きな壁があります。

豆のアイスクリームであること。

燕三条のハサミは、当たった瞬間に髪の毛が飛んでいくという特徴があります。
しかし製造元が大ピンチでした。
原材料高騰に苦しむ製造現場。
窮地の打開策はピーラーです。
台湾市場にはずば抜けた品質で参入しようとしていました

井村屋のあずきバー戦略

JR京都伊勢丹の地下1階には「和涼菓堂」という井村屋の直営店があります。
ここでは、豆やフルーツなどが乗った涼菓バーが1本454円から販売されています。
井村屋のあずきバーをグレードアップさせた手作りのあずきバーです。
色々な素材を組み合わせています。

そんなお店があったんですね…美味しそうでした。

井村屋の歴史

井村屋は三重県津市に本社を構え、従業員数は931人で、売上高は447億円です。
1896年に創業し、和菓子店として羊羹を製造販売していました。
1964年には肉まんあんまんを発売し、冬の看板商品となりました。
夏のエースとして1978年にあずきバーを販売しました。

あずきバー

井村屋の主力商品であるあずきバーは、小豆選別から始まり、大きさ・重さ・色など5項目で厳選した小豆だけを使用しています。
製造工程としては、小豆を砂糖や水飴で煮詰め調合した原液を型に流し込み、マイナス35度で急速冷凍しています。

1時間に約27,000本を生産しています。
年間の販売本数は3億本にも達しています。

井村屋は円安の中で次なる一手を探っていました。
アメリカのカルフォルニア州アーバインに井村屋USAがあります。
海外貿易室長の井村さんは、アメリカ市場にも良い提案をして商売のチャンスを見つけようとしています。

アメリカのアイスクリーム市場は日本市場の2倍の個人消費量があり、井村屋はあずきバーを全米に広げたいと考えています。
日本の伝統的な豆のアイスクリームをアメリカ人に広めるために、地道な努力が必要だと感じています。

井村屋の商品は特に品質にこだわっており、シンプルな原材料が評価されています。
アメリカのアジア系スーパーであるHマートに試食販売を行い、好評を得ました。
今後はナチュラルな素材を重視する消費者向けに展開していこうと考えていました。

アイスクリームの輸出

森永乳業

2021年に輸出開始・4つの国と地域に。
2倍のペースで拡大(前年比)してます。
ピノが人気だそうです。

ロッテ

雪見だいふくが一番人気。
2015年に輸出開始。6つの国と地域に。
2022年は6倍になったそうです。(15年比)

日本のアイス輸出

  • 和食ブーム
  • 冷凍配送のインフラ整備
  • 円安で現地仕入れ額が安価に

この3つの条件で右肩上がりに推移して過去最高。

井村屋のあずきバーの市場開拓は上手く行くのか

あずきバーの海外戦略

井村屋グループ本社に向かう井村さん。

あずきバーの発売から50年を迎えるにあたり、新しいプロジェクトが進行中でした。
そのプロジェクトの目的は、原材料を更にシンプルにする事
アメリカのニーズに合わせてコーンスターチを何かで置き換えようとしていました。

現在のあずきバーの原材料は小豆、塩、砂糖、コーンスターチ、水あめの5つです。
コーンスターチは小豆が沈まないようにとろみを付ける役割を果たしています。
しかしコーンスターチの原料であるトウモロコシの価格がウクライナ侵攻後乱高下している問題もありました。
更にコーンスターチを減らす事で更にシンプルにできます。
そこでコーンスターチを抜き、あずきパウダーを使用する案が提案されました。

あずきパウダーは生の小豆を粉砕して作られたものであり、コーンスターチの代替として検討されました。
粉砕する小豆は、選別で漏れたものを利用しているようです。

開発スタッフが4ヶ月かけて最適な配合を見つけコーンスターチとの従来品と比較しても遜色のない品質を実現しました。

経営陣による試食会では、色々な質問が飛んでいました。
最終的には新しいあずきバーのリニューアルは承認されました。

新しいあずきバーをPRするために絶好のイベントがありました。
7月1日は井村屋が定めるあずきバーの日です。

東京日本橋では無料配布イベント、シンガポールとアメリカでもあずきバーの日を開催しました。

井村さんは世界中であずきバーの知名度を広げることを目指しています。

世界80億人の10人に1人、8億本食べてもらえるように頑張る。小豆の可能性はまだまだあると思っている

と語っていました。

燕三条エリアの「シゲル工業」の新商品

東京原宿にあるトニーアンドガイというデザイナーズサロンのCEOは雜賀さんです。
彼は燕三条エリアで作られたハサミを愛用しています。
このハサミは切れ味が抜群で、髪が飛んでいくほどです。

製造しているのはシゲル工業という会社。
1つ10万円以上するプロ用ハサミを作っています。
30人の熟練職員によって100以上の工程を経て仕上げられ、切れ味をとことん追求しています。
そういう業務用ハサミを5万丁生産していますが円安の影響で窮地に陥っていました。

円安になってから購入する資材関係は全部上がっている。ハサミの材料になる原材料、金属そのものも上がっている

と語られています。
そこで新たに開発した調理器具である革命的なピーラー。
このピーラーでアジア市場に進出しようと考えました

燕三条エリアの他の企業も円安や原材料価格の高騰、エネルギー価格の高騰
で苦しんでいました。
苛性ソーダという薬品を多く使う会社も大幅に上がったと嘆いていますし。
鍋を作る会社も

(原材料など)上がってないものがない。価格にそれを転嫁できるかというと非常に厳しい

と喘いでいました。

シゲル工業のピーラーを台湾に売り込め!

シゲル工業ではハサミを作る技術で新製品を生み出しました。
創業者で会長の藤田さんは刃物加工一筋の凄腕職人です。
彼らが新たに開発したのは刃先をカーブさせたピーラーです。
一般的なピーラーと比べ、刃先が素材に広く当たっているためスピーディーに剥くことができます。
このピーラーはハイグレードなステンレスを使用しており、薄く剥けるように工夫されています。

シゲル工業自体は企業向けの製品だけを販売していましたが、新たな市場(個人向け)にも挑戦することにしました。

2月上旬、藤田親子がニューワールド社長の井出さんと打ち合わせをします

井出さんが台湾のクラウドファンディングのサイトでピーラーを出品しようと提案してきたのでした。

台湾の市場は小規模(人口2000万人程度)ですが、中国やアメリカよりも出品数は少なく埋もれる事がありません。
その分、日本の商品など良い物であれば注目を集めることができます。
さらに円安の影響を逆手に取り台湾をアジア展開の足掛かりにすることもできます。

台湾の上には中華圏
台湾の横には東南アジア圏があります。

そういう条件でも良い場所でした。

4月下旬、井出さんが台湾に訪れ、台北市の道具街で調理器具を探しました。ピーラーの価格帯や競合商品を調査し、現地の消費者の声を聴くことに重点を置いています。

しかし値段が大きな壁になりそうでした。

フライングV

台湾3大クラウドファンディングの1つです。
台湾のクラウドファンディング市場は年間140億円を超えて拡大の一途です。
円安の今は日本の企業にとって台湾市場で商品を売る絶好のチャンスです。

早速商品採用担当の陳さんがシゲル工業のピーラーを体験しました。

これは良いよ、使いやすく、滑らかに皮が剥ける。台湾製のピーラーと比べると引っかかることが少ない。さっきのピーラーはとてもスムーズだね

と陳さんは感想を述べました。

台湾は屋台文化が根付いており、家で料理する人は少ないと思われるかもしれません。
ただ最近はコロナの影響で料理に興味を持つ人が増えています。
近年では手の込んだ料理を楽しむ人が増えているとのことです。

シゲル工業のピーラーのターゲットは、流行に敏感な人々です。
価格で勝負する商品ではなく、性能の差をアピールして高くても金を出して買ってくれる支援者を獲得したいと考えています。

普通の安いピーラーとシゲル工業のピーラーとの違いをアピールすることが井出さんの腕の見せ所となります。

6月上旬、福岡市のニューワールド本社では、ピーラーを世界に売り出すための調査結果を分析しています。
調査によると、6割以上の人がシゲル工業のピーラーは高いという声を出していました。

価格に関する課題に対して

替え刃が欲しいと言う声が出ているのを察知。
替え刃を付けるというアイデアを早速提案していました。

福岡市内のスタジオでの動画撮影では、一般的なピーラーとシゲル工業のピーラーを比較しました。
撮影した動画をチェックし、シゲル工業のピーラーのスピードと使い勝手を音でも伝えることに成功しました。
台湾の人気YouTuberも広告動画の作成を依頼し、シゲル工業のピーラーを使って料理が楽しくなることを伝えてもらいました。

結果

6月上旬、台湾でクラファンの募集を開始した結果、多くの応募があり、早くも36万台湾ドル(約160万円)以上の購入がありました。
特に替え刃付きの限定50セットは初日に完売しました。

非常に良いスタートが切れました。

さらに台湾の人気YouTuberの動画も多くの再生回数を記録し、アジア全体を狙う戦略が成功に向けて順調に進んでいます。

井出さんは、

日本の物づくりの職人さん達が普段から拘っていたりとか想いのあるところ。日本の強さ良さを売り出すと言うことで日本ブランドを世界No1にしたい

と、語っています。

シゲル工業の職人たちも嬉しそうにしています。
新たな市場で好評を得て、日本の強さと良さを世界に発信していきます。

まとめ・感想

あずきバー…1回ぐらいしか食べたことないです。
あの硬さが歯に染みて大変だった思い出だけが…
味は美味しかった気がしますけど。餡子好きなので。
凶器にもなるとのうわさもあるあずきバーがまさか世界進出していたとは
なかなかの衝撃でした。

新しくなっていたというのも知ったので久しぶりに食べて見よう…かな?

シゲル工業のピーラー。
見ると欲しくなっちゃいますけど。
ピーラー使う機会なんて殆ど無いことに気づきました。

円安の今だから世界に打って出る。

しばらくは円安進行となりそうなので今がチャンスなのかも知れませんね


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