ガイアの夜明け 感想

「病院を再生せよ!~医療崩壊の危機との闘い~」【今日の「ガイアの夜明け」感想】

今日のガイアを3行で

  • 病院の再生に密着してました
  • 大津市民病院では京大と京都府立医科大の争いより大変なことになっていました
  • 飯塚病院ではセル看護という仕組みで看護師さんの負担を減らしてました

※この記事はガイアの夜明けを見ながら自分のメモ書き的な感じで書いている記事です。放送内容を引用してます

大津市民病院の騒動

滋賀県大津市人口34万人
市立大津市民病院 30診療科 病床数400

地域の基幹病院
市民9人に1人が通院する大津市民のための病院です。

しかしある騒動が起きました

評判は良いこと無い
市民は置いてけぼり
市民病院という位置づけになっていない。情けない

と市民からも散々な言われよう。

2022年2月医師大量退職問題

経営陣のパワハラ疑惑がありました。

複雑事情があるようで…
医療ジャーナリストによると権勢を誇りたいというのがあったとかないとか。

再生を託された新院長…続出する課題

不信感から患者が激減で過去最大の赤字

権力闘争や学閥の問題

組織の大手術は成功するのか!!

看護師が足りない

看護師が足りてません。
離職率11.6%
医療現場の大問題です。

それを解決した病院がありました。
看護師のスタッフステーションに誰もいない状態?

そんな感じで今日のガイアは病院の再生に着いてでした。

大津市民病院の新院長

3月下旬
滋賀県の大津市民病院

朝7時半に出勤してきたのが日野院長。
京都府立医科大学出身の67歳

2022年4月就任しました。

よく分からないままに1年が過ぎた
思ったようにはいかないし

と語っていました。
朝一番でオペ
頸動脈を広げる手術とのこと。

脳神経外科医で28年間臨床一筋のスペシャリスト。
オペ1万件以上

そんな日野院長y。院長就任要請は思いも寄らぬ事でした。

大津市民病院の脳外科医が辞めるので手伝いに行ってくれかと思っていた。
話が途中で合わなくなって脳外ですかと聞いたら院長職
日野ちゃんトラブル好きやろと言われた

トラブル好きやろなんて言ったのは…

済生会滋賀県病院

かつての職場の院長でした。院長三木さん

真意は?

トラブルが好きというのはコロナ騒動があった時、自ら手を上げて「僕がコロナの対策を引き受けます」と言った。
皆嫌がっていた。俺は嫌だと逃げまくっていたのに。
院長は彼しかいなかった

トラブル抱えた病院

日野さんは何故引き受けた?

誰かが何とかしないといかん。
俺が行って潰れそうな病院を建て直してやるというたいそうな物ではない
実際自信があるかというと無い。本当にやってみないと分からない

騒動の発端

京都大学医学部系の外科医が、理事長医から一方的に人員削減の交代を迫られたとして32人が一斉に退職しました。

2022年2月理事長が釈明
「ロスを最小限に食い止めるように努めていきたい」と語ってました。

理事長は、京都府立医科大学出身者です。
第三者調査委員会報告書などが出たりと色々あったようで。

京都大学側の不信感を招いた理事長は辞任しました。

京都駅から大津駅まで電車で10分
京都と滋賀は地理的に歴史的にも深い関係です。

京都大学と京都府立医科大学

伝統的な競争があるようでして。
鴨川の対岸同士でにらみ合っていて。
川向こうと言うぐらい意識し合っている大学だそうです。
京大医学部より府立医大の方が長い歴史があるそうですが。
それぞれ対抗意識が強いようです。

出身大学による関係性とは?

大きい基幹病院は○○大学系という系列の病院がある。

関連病院

大津市民病院は京都府立医科大学の医師が多いそうです。
なので府立医科大学の関連病院となります。

診療科の上位のポストは大学教授が握っています。
部長クラスになるのは、出身の医局の大学教授が決めます。

何故か出身大学の大学教授が人事を決めるらしいです。
不思議なシステム。

大学医局の教授が絶大な権限を持って医者を差配する日本独特の風習

メリットが色々あるようで。
・大学医局の人気がでる
・研究成果が得られやすい
・部長や院長などのポストを得られる

大学医局の一つの戦略だそうです。

長年そうした学閥とは無縁な日野院長
医師だけでも100人以上いる病院の再生に身を粉にして勤めてきました。

その傍ら、週1回自ら脳神経外科外来もしているそうです。

患者が納得するまで丁寧に説明してました。
糞忙しいというのに凄い良い先生です。
こうした先生の犠牲の上に日本の医療が成り立っているのか…。

常勤は日野院長1人。脳外も一連の騒動で京大系の常勤医師5名が退職。
日野さんと非常勤医師2人でやりくりしているそうです。

昼食はゼリー飲料。10秒チャージでした。
仕事はオペや外来だけではなく入院患者の回診も欠かせません。
丁寧に診察して回ってます

ただ1人でそれをやっています。
非常勤医師は週1日。午前外来のみ。
それ以外は日野院長1人。

人が少ないので1人で色々な事をやらないと行けないのが辛い

辛いに決まっています。
こんなに忙しいんですからよく死なないなと。

院長室に戻ると本来の業務。立ったままではんこ押しとかしてました。

今日は真面目にちゃんとやっている
2日ぐらいサボってるとこんなことになる

更には督促も来ます。書類のミスなども色々あったようです。
電話も頻繁にかかってきます。

とにかく忙しいです。
そんな合間を縫ってある場所へ

大学の医局に脳外の常勤医を派遣してくれと陳情に行くことになりました
学閥とか興味無くて離れていたのにです。

自分1人でもかなりのことが出来ると思っていた
1年やってみると1人ではどうにもならないことが多い
きちんと仕事しようと思うと人がいる

京都府立医科大学に医師派遣依頼

医師派遣要請は京大には行わないかと問われ…。

それは不可能。もう一度とかそういうレベルの話ではない
それが可能ならこんな所にいない

京大とは修復不可能な状態だそうです。
京都大学との関係は修復できず医療態勢が取れません。

頼ったのはこれまで一線を画していた京都府立医科大学の医局でした。
上手く行くのでしょうか?

脳外教授は橋本教授58歳
日野院長の7期後輩

「若手の先生を1人でも2人でも派遣して欲しい」と陳情。

いなくなったので「はいそうですかと」医師を派遣するのは道義的にどうか。

と、橋本教授

躊躇する理由

「シナリオがあった」「裏で手を回している」とか言う人は言う

橋本教授には懸念がもう一つ
大津市民病院の近くにある病院

大津赤十字病院

京大は大津市民病院から脳外医師を引き上げ大津日赤に集約しました。

患者が隣に流れてしまうのでは
若い人を2人1人送ったところでその人が困る
教育にならないという状況は作りたくなかった

日野院長
この1年間維持してきた脳外の実績を訴えました。

手術は41件で外来がパンク状態。1日30人来る
トレーニングはしっかり受けてもらう

と説明。

状況よく理解しました。
実績が出て来たので今年度前向きに検討させて頂きたい
日野先生がここまで頑張れるとは正直思っていなかった。
院長職に特化されるのかと

と教授が語っていましたあ。

市立大津市民病院に留まった医師

退職を思いとどまった医師もいます。

放射線科

常勤医師2人が残りました。
屋台骨を支えてくれています。

京大の教授から大津市民病院の医局を引き上げる。
あなたもどうぞと言われた。それがショック。
医療の裏側…画像診断はウエイトが大きい。
患者には見えないがここが破綻するとほころびが出てくる
この病院に対する影響はとても大きい
さすがにちょっとと…心が痛む

と、残った医師が語っていました。

麻酔科

常勤医師8人が残留しました。

自分の生活もある
ここで仕事をして子育てもしてきた
まだ学校に呼び出されることも
私たちの仕事は手術される患者を安全に家に帰すことが最終目標
麻酔医かがいないと立ちゆかない
それぞれの役割を果たしてこその病院

と麻酔科の医師が語っていました。

騒動で退職を示した32名の内10名を慰留に成功しました。

涙出るほど嬉しかった
患者を目の前にしてなんとか大学と言っても仕方無い。
仕事を一生懸命やるだけ
そういう人が集まれば自然と病院が良くなる

院長室に女性の姿がありました。
妻でした。
時折来ては身の回りの世話をしている模様。

日野院長は家庭の行事などは一切興味無く避けているとか。
子ども3人の入学式も卒業式も行ったことが無いとか。

医師というのはそう言う物なのかも知れませんが…。
犠牲があって守られてるんですねぇ。

問題山積みの病院の院長引き受けると聞いたときは流石に反対したようです。

奥さんが院長就任に反対したのは大きな理由がもう一つ

日野さんは4年前肺がんの手術をしているそうで。
ストレスが多い職場で体を壊さないかを心配してました。

「無理をするなと言う方がむり」

仕事が好きだし
職場で倒れたら本望では

とは言っていますが…。
気が気では無いでしょうねぇ。

4月3日
新年度を迎え医師31人を含む63人が着任。

人事問題から大量に医者が辞めた。未だに尾を引いている
到底危機を脱したというレベルには全く無い
お役所体質がある。「これは自分の仕事ではない」とかやめて欲しい
それではこの病院は回らない

と訓示を述べていました

会議室に幹部が集まりました
重大な報告

前年度に比べて大きく収入が下がっている

どういった指標を改善することにより
収支を黒字に持っていくのか

15億円の赤字(2022年度)
過去最大でした。
それでもコロナ禍で第一種感染症指定医療機関となりました。
コロナ補助金を得て何とかギリギリ。

全国の病院が苦境にたっていてコロナ補助金等がなければ7割超が赤字だそうです。

大津市民病院は一連騒動で患者が激減
病床稼働率79.5%

10ポイント落ち込んでいました。
病床稼働率10%減はかなりいたいようです。
黒字化には9割に近い水準でないと厳しいです。

大津市民病院は地域のかかりつけ医から紹介された患者にレベルの高い医療を提供する地域医療支援病院

かかりつけ医からの紹介が減っていました。
物凄く大きい生命線です。

紹介してもらえるように病院を回ります。

大津市内にある藤井医院
開業医です。
藤井院長は市民病院の元医師

患者にどこの病院を紹介しましょうかと聞くが「大津市民病院大丈夫ですか」と言われる
どうしても患者不在の対応が…

と言われてしまいました。

時間はかかると思う
地道にやるしかない
幸いやる気のある人は沢山いる

と日野院長。

病院を上げて取り組み始めたことがありました。

5月31日外科外来の70歳の男性
5日前大腸がんと診断されていました。
担当するのは消化器外科の大住医師

腫瘍が圧迫しているかなり危険な大腸がんでした。
オペに必要な検査を行います

エクスプレス(急行)外来

普通だと初診からオペまで数週間から数ヶ月かかります。
それを最速でやろうという試み。

がんと診断されて不安が多い状況。
早く取ってあげたい
悪性の病気。診断から治療までに時間が掛かり転移の不安もあるので

騒動で退職した医師に変わり大住さんは2022年4月に着任
大阪医科薬科大学出身のようです。
学閥関係無しですね。

大津市民病院が大変な事になっているからと言われてきたそうです。
騒動に巻き込まれたら大変と思っていた
その日の昼に准教授に呼ばれて言ってくれないかと言われた
当時は厄介なことに巻き込まれたなとおもった

悪い予感は的中してずっとすることがなかった
患者がいなくて
時間もあるのでいらんことを考えて落ち込んでた
これを打破していくにはどうすれば良いかとよく考えていた

日野院長と話し合いエクスプレス外来を作りました。

Aさんのオペは初診から8日で実現。
腫瘍の削除とリンパの削除を行う手術が行われます。

手術支援ロボットダビンチXi

最新機種をいち早く投入したそうです。
すげぇ。これ高いやつだ。
前ガイアでやってましたよね。
より精密で出血の少ない腹腔鏡手術が出来ます。

オペ開始から程なくして日野院長も様子を見に来てました。

赴任して1年の大住さんにも心境の変化

新しく来院長も前向きで人一倍色々やっていた
もっと何かしなければと
騒動で病院が落ち込みショックを受けているのを見て自分も手助けしたいと思った

6時間のオペが無事完了

1週間後患者さんも元気でした。

先生の始め出会ってがんに対する緊張感がなくなった
ICUのスタッフも抜群。何回でも入ろうかなと思う
院長まで来た。どうです?とびっくりした

と患者さん。
一人一人の患者と愚直に向き合います。

再生への道はそれしかないのです。

キツイ仕事。医者の仕事は。
私生活を犠牲にしないとやっていけない。
きれい事では済まない。
患者の命が掛かっている

と日野院長。
こういう先生なら凄く信頼できると思います。
テレビ向けかも知れませんが必死に頑張ってる姿は伝わってきました

飯塚病院の看護師環境の改善

福岡県飯塚市飯塚病院
1076人の看護師が働きます

午前8:30朝礼
終わると看護師達は受け持ち病室へ
病院で見かける朝の日課
ただ用が済んでも看護師が病室にいました。
別の病室でも患者とお喋り

新しい看護
看護師達のスタッフステーションには誰もいないのでした。

セル看護提供方式

看護師は病室に常駐しています。
1人で約4人を担当します。

看護歴12年の看護師さん。
気になる患者さんがいました。80代男性
側で見守ります
患者のちょっとした行動や仕草を知る事が出来ます。

患者がSOSを発するより先に症状を捉え質の高い看護が出来ます。
一瞬の行動や表情の変化をとらえる事が出来ます。

ナースステーションにいたら分からない
近くにいるからこそ出来る看護やケアだと思う

床ずれや転倒などが減少したそうづえs。
そしてナースコールに追われることがなくなりました。

セル看護は10年前に取り入れたそうです。
セル看護を推進しているのが森山看護部長

以前はナースコールが鳴り響いていたそうです。

森山さん看護学校で11年間教える立場
移動で病棟に戻ったら直面した看護師の過酷な実態
時間外残業などで自分たちの生活がボロボロだったようです。

2011年度
看護師の離職率10.3%だったようです。

森山看護部長はアメリカバージニアメイソン病院へ研修へ
視察に行ったら衝撃的な光景がありました。

ベッドサイドで患者に寄り添っていました。
そして生き生きと働いていたそうです。

動きの無駄を減らすためスタッフステーションとの行き来を減らしていたようです。

ということで、この病院でも必要な物はカートに入れて持ち歩くようです。
患者の情報を共有するカンファレンスも病室側で。
かつてはスタッフステーションで記入していた事務処理も病室で勤務時間内にやることにしたら残業が1/5
患者さんも
「安心」「幸せ」と語っていました。

医病気を診るだけでは無く患者に寄り添う看護です。

やり甲斐を感じる看護師が多くなったそうです。
飯塚病院はセル看護導入後、離職率が4.6%まで減少しました。

救急病棟ではコロナもセル看護で見てました。

隔離された中で凄く不安と闘っている
近くに看護師がいるだけでも安心のサポートになる

2年前に亡くなった患者が書いた言葉を見せてくれてました。

振り絞った感じの文字でありがとうありました。
それだけ患者さんに信頼されていたようです。

海老名総合病院の場合

海老名総合病院
看護師が働きやすいように環境を変えた病院も。

病棟のスタッフステーションを覗くと慌ただしいです
看護師金子さん
長い廊下に沿って病室が並んでいてスタッフステーションと病室を往復します
ナースコールやモニターアラートが鳴ります
作業を中断して病室へ…科なり忙しそうです。

他にも気がかり
ナーステーションから見ると死角になって患者の姿をあまり見れないようで。
ステーションから見えない箇所で転倒しないかと心配で何度も見るそうです。


それらを解決するために新病棟が出来ました

5/26
清水建設が手がける三角形の病棟

スタッフステーションが三角形の角の部分にありました。
真ん中にスタッフステーションがある分見渡しが良いのです。

病室の6割がスタッフステーションに向かい合います
患者の様子見見渡せるようになりました。
端に立っていれば患者がどこで何をしているかが分かります。

出口が色々あり患者の元に行きやすくなりました。
動線が改善されたのです。

患者との話の回数も増えて距離が誓うなり深くまで見れるようになったそうです

飯塚病院のセル看護

セル看護を初導入した飯塚病院
全国から看護師が視察に来ます

看護部著優の森山さんが案内するのは大阪から来た看護師
人手不足に危機感を持ち視察に来た

2025人には最大27万人の看護職員が不足するそうです。

視察を終えると

職場環境を絶対変えたいという気持ち
落ちかけていたエネルギーきれかけていたがアクセルを踏み込めそう

と、視察に来た看護師が語っていました。

看護と効率化は相反すると思うが
自分たちがこういう看護を実現したいとしっかりきめてそれを実現するために手段をするために効率化する
看護師達は自然と患者に良い看護をする

真髄のようなシメのお話となっていました。

まとめ・感想

大津市民病院は…大変なところを引き受けてそれでも必死に頑張っている日野院長を応援したくなりました。
改善もされているようですしどんどん良い病院になるのではないでしょうか

それにしても京都大学と京都府立医科大学の争い…
それで大勢の市民が困ったというのであれば何だかなぁですね…。

飯塚病院のセル看護は凄い良いシステムだと思いました。
親類が入院とかそういう経験がありまして、ナースステーションまで駆けていく結構大変だったので。
ナースコールより呼びに行く方がというあれがあったので。

部屋にいてくれるならすぐに対応してもらえますしね。

セル看護もう少し広まっても良い気がしました。

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