がっちりマンデー『黄綬褒章2019』を見て
早朝に起きれたら「がっちりマンデー」という番組を見ています。
日曜朝の7:30からTBS系でやっている経済系の番組です。
今週は、黄綬褒章の特集でした。
春と秋に天皇陛下から貰えるお褒めのメダル。
6色あります。
長い間お仕事を頑張って業界のお手本になってる人に渡します
ガッチリ仕事の極意が分かります。
職人頂点の証:黄綬褒章
仕事の極意いっぱいあります。
今日のゲストは梅沢富美男さんでした。
「黄綬褒章はすごい
一つの仕事を極めた職人は味がある
こだわってこだわって…だから」
職人の鏡
「学ぶべき事が沢山ある。人として人生を学ぶ」
上越クリスタル硝子:谷川工法
群馬県にある上越クリスタル硝子
皿やコップなどのガラス製品を作ってます。
どんな受賞者?
「高橋さん。怖い感じの人職人気質の。」
作業の真っ最中でした。
怖さそうなおじさんがいました。
高橋さん66年。この道49年のガラス職人
2018秋に受賞しました。
ガラスの平たいお皿を作る技術がすごいです
ドロドロガラスを鋏で切って。
鋏とヘラで平らにのばして
落とし型に落として成形
見事な平皿が出来ます。1枚4200円ほど。
普通は口で吹いてつくる「宙ふき」のイメージが。
ヘラと鋏で伸ばす特殊なやり方
谷川工法という物を使って作ってます。
難しそうに見えないので素人のスタッフが挑戦すると…
ドロドロ硝子を鋏で切れないし。
伸ばすことがことなんてできませんでした。
入社11年目で3年修行してる人に聴いて見ると
「伸ばすときに上手くやらないと歪になる」
実際にやって貰うと大失敗してました。
3年目でも全然難しい
「鋏の使い方が上手く行かない」
熱いガラスはすぐに固まります。
その為全ての作業が一発勝負
適量を見極めてピタリとその形に。
何枚作っても、重さは規定内の±50g
プロの技でした。
そしてその高橋さんを支えるもう一人の職人。
高橋さんと同期の小林さん
熱したガラスを棒に巻いて取り出す
巻きという作業をする職人です。
「長方形の時は円盤。たらすと長く伸びる
正方向の時は丸くたらす
それぞれその形じゃないと伸ばせない」
熱したガラスを取り出すプロ中のプロです。
高橋さん
「こうやってくれと言えばやってくれる」
「何の仕事もそうだけどチームで1つの物を作るので」
仕事の極意
お客さん
「お客に渡って使って貰えるところが嬉しい」
客を考えチームで作る製品は年間1万個以上とのこと。
三進工業:製缶工
神奈川にある三進工業。
工場に欠かせない大型設備の会社
「こんな下っ端でも良いのかな」
なんて出て来た気さくなおじさん。
2019春受賞者の水信さん(66)
「偶然!それだけ長くやってるって事」
なんて謙遜していました。
工場を見せて貰うと工場の壁一面に賞状がずらり
企業からの感謝状とか色々あるようです。
国家検定技能士資格のボードの中に
製缶工として水信さんの名前がありました。
製缶って?
「タンクとか丸めて曲げて作ってる高圧の容器を作る」
工場内の設備の形を作る作業です。
金属の加工、成形、図面製作、溶接、クレーン運搬など
様々な工程を一人でこなせる技術が必要。
様々な工程をマルチでこなす必要がある
職人会のオールマイティプレーヤー
職人の中の職人という技能だそうです。
もってる資格
玉掛け作業
クレーン作業
切断作業
プレス責任者
プラント配管技能士
高所作業…
最後には「思い出せない」と笑ってましたが。
14種類の資格を持っています。
しかし工場では職人さんが分担しているので…
なぜそんな資格が必要?
そこにも理由が。
大きな設備は簡単に買い換えられない
製缶工が現場に出向いて、メンテナンス、修理などを実施。
1人で何でも出来ないとならないため様々なスキルが必要
若手指導中で厳しい指導が…
若手の人に
「取りたいですか黄綬褒章?」
と聴いたのですが。
「会社が儲かってないとダメ!個人の技術と会社!
みんなは1人のために!1人はみんなのために!」
…見事に水信さんがかぶせてきてました
仕事の極意
こだわり
手抜きと改善は紙一重
「技法を覚えて正確な物を作る拘りがないと」
製缶工一筋40年の重い言葉でした。
森永さん曰く。
「大きな設備の部品を作るのでそこで不味かったら
全体が不味くなる高い技術が必要」
川敬醸造:天地返し
宮城県にある川敬醸造
創業110年のみそ・醤油醸造の会社
川名さんが受賞しました。
みそ醸造のプロフェッショナル
味噌造りの業界を一変させたある技術を生み出したすごい人
今からやるのは味噌の天地返し
天地返し
上下をひっくり返す作業
酵母などが偏らないように味噌をひっくり返す作業です。
それをフォークリフトで実施します。
その方法がすごいらしく…?
そんなに画期的?
今まではスコップで移していく作業だったそうです。
川名さん
「味噌屋はかつて3Kとか良い表現されなかった
どうしたら良いかと考えてこういうやり方が楽だろうと」
スコップでやると重労働
移し終わるのにプロでも1樽30分ぐらい
最初はいいですが疲れて時間も増える一方
川名社長が考えたのは、フォークリフトを使った天地返し
フォークリフトにつける特別な器具も開発。
フォークリフトの免許があれば、誰でも効率良く
天地返しが可能
「伝統産業だがその人しか出来ないのは大変
いろんな人が簡単にできた方が良い」
味噌業界発展のためには
誰もが簡単に作れる技術も大事
味噌造りはまだまだ手作業の所も多いです。
「効率的なやり方が広まって欲しい」
伝統の味噌造りを進化させる新たな試みを評価されての受賞
理想の味噌を求め試行錯誤して進めて行きます。
仕事の極意
業界の効率化を考えた試行錯誤で理想の味噌造り
山中和紙
岐阜県飛騨市にある山中和紙の工房
そこにいた可愛いおばあちゃん
「段々小さくなるもんで」
「私みたいなものにもったいない」
2018秋に受賞した柏木一枝さん
鎌倉時代から伝わる山中和紙の手漉き職人
他の和紙とはひと味違います。
普通の和紙はパルプが混ぜてあり繊維が短く破れやすい
山中和紙は繊維が長くて丈夫。
作り方に秘密
昔からの伝統を守り続け和紙の原料コウゾを自ら栽培
天然素材で手作りです。
コウゾを漂白する作業も普通は水を使うが。
冬の間だけ行う雪晒しという手法を使います。
時間はかかるが雪に冷やされてコウゾが長持ちする。
雪と日光の反射で綺麗になるそうです。
時間と手間をかける和紙は繊維質がしっかり残ります。
葉書:5枚420円、障子紙:3000円など。
質の良い和紙を求め書家や画家からも注文が来る
紙が丈夫だから現像をすることも可能です。
さらに一枝おばあちゃんの孫が…
17歳の子が継いでくれるそうです。
おばあちゃんから教えて貰ってる?
「自分で見て。真似しながら」
一枝さん
「昔は習ったのでなしに自分で考えてみて覚える
この子も教えてっていわんの」
おばあちゃんを小さい頃からお手伝い
高校に通いながら一枝さんの仕事を学ぶ日々です。
何で和紙作りを?
孫
「伝統で続いてきているので」
「それを続けて行きたい」
仕事の極意
伝統を守ること
「受けた以上は絶対守る気持ちで頑張ってきました」
伝統は受け継がれていきます。
山中和紙でガッチリでした。
手を抜いたら駄目、本物を作りたいという強い拘り
梅沢富美男さんも
「大道具に使う。和紙はどんどん使って欲しい」
森永卓郎の注目の黄綬褒章受章者
埼玉県の鈴木さん
2019春に受賞。
個人タクシー運転手
黄綬褒章は物づくりというイメージがあるが
サービス分野でも技能が高い人が受賞するそうです。
地域住民などからお客様サービスがすごい
安心な運転技術が認められての受賞。
日本の運転手のトップ
73歳だそうですが、運転技術サービスから最高峰らしいです