がっちりマンデー『三菱電機株式会社』を見て
早朝に起きれたら「がっちりマンデー」という番組を見ています。
日曜朝の7:30からTBS系でやっている経済系の番組です。
今週は、三菱電機株式会社の特集でした。
三菱電機は、日本の電機業界が元気がないなか。
三菱電機は別格で売り上げてます。
売上推移は右肩上がりで2017年4億4300億円達成しました。
どうして儲かるのか
三菱電機ならではのものがありました。
そこで杉山武史(61)代表執行役執行役社長が登場。
今年4月から社長のようです。
肩書きが結構珍しいですね。
代表執行役、執行役社長。取締役じゃないんだ!
それはおいといて。
杉山社長は三菱に就職して一筋40年
「技術屋で入り、自動車機器、携帯電話、家電…」
と、渡り歩いてきたそうです。
従業員数14万7000人
日本を代表する巨大電機メーカーです。
家電製品だと、エアコンの霧ヶ峰
冷蔵庫などありますが。
家電製品だけで4兆円?
広報に聴いて見るとその1割ぐらいしか無いそうです。
そのほかは産業用の電機製品です。
売り上げの9割を占めるのは、産業用電機製品
三菱電機の儲かり戦略1:大きな電機作りが凄い
エレベーター、エスカレーター
産業用ロボット、トレインビジョン(電車モニター)
甲子園のオーロラビジョン
電波望遠鏡、気象衛星ひまわり
名だたるシステムが三菱電機です。
その中でも主力が以下のところで作られているものです
冷熱システム製作所
儲かりの大黒柱の大きな電機作りは業務用空調機
天井に設置されているエアコンです。
けっこう三菱電機製だそうです。
家庭用は室内機、室外機と別れている感じ。
ビル用エアコンの室外機はデカイです。
家庭用との違いは?
「家庭用エアコンは外に室外機1台を置いて室内機を1台」
「1:1の組み合わせ」
「業務用空調機は、1つの室外機でたくさんの室内機を
接続出来る」
複数の部屋の温度管理をするので1台の室外機に複数の室内機
を接続して利用するそうです。
家庭用にはない装置
「冷媒の分流コントローラーを持っていて
冷媒の流れを制御することで一方では冷房、
一方では暖房が出来るようになっている」
冷媒分流コントローラー
温めた冷媒と冷やした冷媒を各部屋に送って冷暖同時運転が
出来ます。
ビル用エアコンは作り方すら違う
台車生産方式
ビル用エアコン室外機製造現場は1台ずつ台車に乗せられて
作られていました。
普通は大量生産でベルトコンベアの流れ作業です。
しかし業務用の大きな電機製品は少量多品種生産
1種類ではなく色々な種類の製品を作るから台車に乗せて
手作業の方が効率が良いそうです。
さらに1方向だけからではなく前後左右どこからでも
アクセス出来るのも利点。
1方向のベルトコンベアに対して、台車生産は前後左右
四方向から作業できます。
作業が遅れたときは二人がかりも可能です。
和歌山市冷熱システム製作所では234機種の
ビル用エアコンを作っています。
2020年ビル用家庭用エアコンで1兆円目標
にしているそうです。
社長に聴いて見ると
「新興国。ベトナム、インドネシアで成長出来るか」
「暑い夏が来るか」
それがポイントとのこと。
天気については
「業務用でも影響が大きい」とのこと。
「天気屋とも言われる」
エアコンの原理
社長がわかりやすく説明してくれます。
「冷房の原理は夏の打ち水。
水が蒸発して空気の熱を奪い冷房とする。
だから室外機が水を送り室内機で蒸発させて冷房。
暖房は室外機が蒸気を送り室内機で水に戻して暖房。
水と蒸気を送るときにコントローラーを使い分割。
室外機から水と蒸気を一本の配管で送っている
コントローラーで暖房の時には、蒸気、冷房は水と
送るのを分けている。」
…何となく分かりました。加藤さんと一緒で
三菱電機の儲かり戦略2:大事な部品は自分で作る
三菱電機のこれだけは譲れないキーパーツ。
大きな電機製品を作りガッチリの三菱電機。
大手のメーカーは製品開発するけど部品などは他の会社に
作って貰い組み立てだけするイメージです。
しかし三菱電機は違います。
「色々な事業に使われているキーパーツは
基本的に当社内で作っている」
レーザー光源、半導体、液晶パネルなど。
重要パーツは自社で作るのがポリシーとのこと。
1921年から作り続けている拘りのパーツがモーター
DVDが回る、車の窓も、エレベーターもモーターのおかげ
ありとあらゆるもに使われるモーター
モーター開発しているのが
兵庫県コンポーネント製造技術センター
コ技セだそうです。
モーター性能アップのために理系若手技術者が様々な
実験を繰り返しています。
モーターってどんな仕組み?
モーターな簡単な模型は、永久磁石とコイルと電池。
コイルに電気を流すとコイルが電磁石となります。
すると永久磁石と反発して回ります。
簡単な仕組みです。
13年目で中堅ホープの技術者…
そんなモーターの関する特許41件取得する人も。
上司の部長が負けている(30件)
この分野ではまだまだ特許が取れるということのようです
入社1年目の中国籍の方も。
手でコイルを巻いて巻き線を作っていました。
重要なポイントはコイルを高密度で綺麗に巻く
小さくてもぎっしりコイルを巻くとパワーのあるモーター
になります。
モーター研究史初めて100年。三菱電機の主力モーターは
ポキポキモータ!弊社オリジナル
大ヒットモーターです。
手作りモーターだとコイルが回転しているが。
中の磁石が回るのがポキポキモーター。
何が凄い?
小さな隙間にたくさんのコイルを巻けるので小さい割に
大きな出力を得られる
筒にコイルを巻くと巻きづらいので隙間が出来てしまいます
ポキポキは広げると平面になるのでコイルが巻きやすい
高出力モーターが出来ます。
従来のモーターと比べるとコイル密度30%以上。
モーターの大きさは半分に出来ます。
名古屋製作所では、年間1万種類のポキポキモータを
数百万個作っているそうです。
掃除機から人工衛星まで三菱電機製品で活躍しています。
一番高性能なモーター
超高速回転でも歯車がびったりかみあう程。
3個のモーターがぴったり同じスピードで回らないとダメ。
精度が半端ないようです。
電力システム製作所
一番大きいモーターが見られます。
火力発電用の発電機
発電機はモーターと同じ物です。
モーターという物は電気を流すことで動力を生み出します
タービン発電機は火力の力を使い軸を回転させて電力を
発生させます。
電気を回転の力にするのと。
回転を電気にするの違いです。
発電機は水蒸気を発生させタービン回転させます。
赤茶色の中にはびっしりコイルがあり。
大きい物だと10億円を超えるそうです。
最先端の工場:eF@ctory
モーターだけじゃない物づくり最先端には最先端の工場。
E4工場という工場が日本で一番最先端の工場です。
世界一かもという話です。
eF@ctory
最新マシンが並んでいます。
シーケンサとよばれる自動制御するコンピューターの
電子基板を作っていました。
一見普通のハイテク工場のような…ですが。
「ケーブルがポイント。全ての情報がケーブルを通り
コンピュータにあがる」
全てのマシンの稼働状況がモニターで把握できます。
「設備は時々止まることがある。チョコ停と読んでいる。
そのチョコ停がすぐに分かるようになっている。
工場のラインでチョコ停したら、周りのマシンも長い間
止まってしまいますが、eFactoryだと、原因がすぐに
分かるのでラインを止める時間が短いそうです。
止まらない工場
機械が機械を管理して止まらない工場にする
さらに機械が人間の作業を支援もします。
目の前のモニタを見ながら部品のねじを締めるという作業
作業支援システム
どう言う順番で何をしていくかが画面に全て出るので
それにそってやるだけ。
順番にねじを止めるとか。
どの色でやりますとか分かりやすく管理。
少量生産方式だと。
全て機械で作るより、機械の指示で人間が作業した方が早い
ことがあるようです。
仕事初めて1年の方。
「作業支援システムのおかげで作業がスムーズに
やれるので助かる」
熟練の作業者でなくても間違いの無い製品が作れます。
大量生産品のねじ締めはロボットですが。
凄いのは産業用ロボットも全部自社で製造しています。
モーターから産業用ロボットまで自分で作ってました。
社長
「自身で使いながら良いところを折り込んで外販する」
更にモーターについても。
他に開発できる部分がないのではと聞かれてましたが。
「鉄心材料 ロスが少ない材料開発などがある」とのこと
まだまだ先があるようです。
「コツコツとしっかりやりながらガッチリ儲かりたい」
と、締めくくられてました。