がっちりマンデー『儲かる最後の砦』
早朝に起きれたら「がっちりマンデー」という番組を見ています。日曜朝の7:30からTBS系でやっている経済系の番組です。
「ガイアの夜明けの感想」記事も書いているので、こちらも書いていこうと思います。
今週は、儲かる最後の砦の特集です。
なんのこっちゃ? という感じでしたが
残存者利益
競争相手以外無くなり、生き残った企業が市場を独占して得られる利益
業界が廃れてしまい独占状態になった生き残り企業の特集とのことです。
どんな企業があるのかと思ったら個性的な企業が多かったです。
日本エボナイト / 栃木県佐野市
この会社は日本で唯一「ボウリングのボールを製造」している企業です。とはいえ、よくあるボウリング場のボールは全て海外製。
それではなく、プロやアマなどが自分用に使うマイボールを専門に作っている会社です。
最盛期はアシックスなどの有名メーカー含め7~8社が作っていたそうですが今ではこの会社だけになりました。
今よりも8~10倍もつ食っていたそうですが、次から次へと撤退し1980年に最後の砦となりました。
受注が減って潰れそうになったそうですが、ボウリング業界全体で盛り上げて何とか生き残らせてくれたそうです。
ただ最盛期は態度が悪かったそうです^^;
それでも助けてくれたので今ではという感じでした。
生き残れるのは「日本人に特化したボール」を作るからです。
海外の選手に比べパワーが無いのでそれを補えるように色々な技術が詰め込まれてます。
パワーが無いと回転数が少なくなるそうな。
樹脂の中に「コア」と呼ばれる塊をいれるのですが、これが曲がったりする原動力となるようです。
30年で100種類以上のコアを開発し技術を高めたそうです。
ボールはレーンの油を吸い込むため100ゲームくらいで買い換えた方が良いそうでして。
日本にボウリングがある限り日本エボナイトは生き残れるはずという事でした。
最近ボウリングブームがあるって本当ですかね? あちこちで潰れてる気が・・・
中島重久堂 / 大阪府松原市
この会社は何を作っているかといえば鉛筆削りです。色鉛筆などについているあの小さな鉛筆削り。
あれを日本で唯一製造している会社です。
この会社が無くなると「日本で鉛筆削りを作れるところは無くなる」という事です。
出荷数は600万個(去年の実績)
1960年の高度経済成長期には十数社が製造販売していましたが、鉛筆の売り上げが落ちるとともに、海外メーカーだけになり、国内は中島重久堂だけになりました。
海外製との違いはなんと言っても刃の部分の出来具合。
切れ味がどれだけ違うか比較してましたが、海外製は削りかすがバラバラとなり散らかります。こういうイメージしかないです。
しかし、中島重久堂のは林檎の皮が剥けるように削れる。途切れないのです。
何それ! 凄い! あんな鉛筆削り見たこと無い・・・。今までのは海外製の安物だったのか・・・。
この生命線となる刃は社長自ら指で歯に触れて切れるかどうかの確認する程でした。
指切れないのかよ・・・という感じの熟練の技。
新しい商品として「TSUNAGO」という物が紹介されました。
なんと鉛筆同士がドッキングする事が出来るのです。
不思議な溝を掘りまして短くなった鉛筆に新しい鉛筆をドッキング出来るようになるのです。
今年3月発売からの売り上げ1万5000個で品薄状態だそうです。
鉛筆使わないから私は必要無いのですが・・・面白いです。
でも、この社長さん。シャーペン普通に使ってました(笑)
鉛筆じゃ無いのかよ!
ジャスティ / 静岡県沼津市
東名高速道路の下にある企業。何を作っているかと言えば自動車の衝突安全試験に使うダミーです。
あの良く吹っ飛ばされる可哀想な人体ダミーですね。
価格は1体500万円~
あれで自動車が数台買えるのか。凄いなぁ。
色々と種類があるそうでして。
「側面衝突用」「正面衝突用」という感じでそれぞれの試験で違う種類が用意されるそうです。
この人形を製造しているのは、この会社とアメリカにある2社だけ。世界で2社です。凄い寡占商売。
この人形の大事な部分というのがダミーの皮膚を構成している塩ビだそうでして。皮膚に拘っているそうです。
ダミー人形の内側にはセンサーがありましてこれが衝突実験で重要です。
皮膚の硬さと厚さや配合などを1体の中でも、頭、胸、腕、大腿部、腰など種類によって変えているそうです。
腕と腰では古紙を柔らかくする、女性の胸は柔らかいので空洞にするなど。
パーツ数は300点。それ1つ1つ考えているそうです。
出来上がった人形は社内で性能をチェックされます。
時速25kmでおもりをぶつけたり、顔をバーンされたり、足首をゴキっとされたり痛々しい感じ。
これは強度にばらつきがあると、正確なデータが取れないからだそうです。
衝撃に対して強すぎても弱すぎてもダメなのでテストが重要です。
品質を維持するため過酷な試験が日々行われているそうで。ダミー君はずっと踏まれたり蹴られたです。
壊されるために作るって微妙な気持ちでは? という問いに。
「痛い思いするんだから良い車にして下さいよと言うことだと思っている」という答えが。
この人形のおかげで安全が保たれている訳です。
ジポン / 和歌山県紀美野町
この会社は・・・泥落としマットを作っていました。あの金網の中にたわしが入っている泥落としマット。
最近あまり見なくなっちゃいましたが・・・それを日本で唯一天然素材で製造している会社です。
昔はお店の入り口、家の玄関、学校などで良く見ましたけどねぇ・・・今は殆ど無い。
合成樹脂を使った海外製品が多く流通するようになりましたが、ここではたわしと同じ素材、天然のパームヤシで作っています。
半世紀前は舗装が無い時代だったので泥落としマットは欠かせない存在で年間30万枚売れたそうです、
今では年間1万弱に。
道路舗装がされるにつれニーズが低下して10社ほど会った同業者はジポンだけになりました。
ジポンのマットは何故生き残れたのか?
「これを欲しいという人がある。これでなければっていてくる」
と、固定客が居るからだそうです。
例えば、お寺など土があるところ。
そして雪国。雪ってくつの裏につくので樹脂製じゃ意味が無い・・・そうそう。そうなんですよ。
樹脂製マットってべちゃべちゃになってなんか酷いことになるんです。
そうか・・・そういう利点が。
雪が降った月の売り上げは通常の2倍以上になるそうです。
泥落としマットの製造現場には熟練の職人技でした。
鉄線を加工して・・・3本筒の中に入れて繋げてそれを編み込んで金網を作成。
そこにたわしを押し込んで・・・と全て手作業という。
いや・・・あのマット凄かったのか。改めてすごさを知りました。
感覚だけでいれ間違えているかとかが分かるとか半端なかったです。
日立マクセル
最後に出て来たのが、日立マクセル・・・「カセットテープ」でした。日本で唯一なのが日立マクセルだそうです。それはしらなかった。
日立マクセルのメディアには色々お世話になった思い出が・・
今でも根強い需要があるそうです。
最後に感想
今日見ていて思ったのは「ガッチリ」が出てこなかったこと。儲かっているわけでは無いという事かなと。
残存者利益はありますが、それが大きいわけではない。
それも衰退している業界な訳ですから今後は・・・という面もありますしね。
なかなか面白いけど色々考えさせられました
コメント
ボウリングのマイボールを持ってリーグやらオープン大会やら遠征に行っております(13日も大会があり、さきほど帰ってきました)。
エボナイトのボールは過去に一度使いましたが、投げた感触(曲がりの強さやピンの飛び方)がよかった印象を持っています。
と言うのはさておき・・・、ボウリングは正直なところ下火ですね。下火で落ち着いている感じです。
「生涯スポーツ」をうたってはいますが、そもそも投げる場所がどんどん無くなっているので「生涯スポーツ」になり得るか疑問です。
最近は若い女子プロボウラーを前面に出してボウリングをアピールしていますが、どうも焼き畑農業な気がしてなりません。もっともっと魅力をアピールすることで、エボナイトのみならず海外の他メーカーも生き続けてほしいものです(主戦場のアメリカでなくなることはないとは思いますが)。
コメントありがとうございます!
気づくの遅くなりまして申し訳ないです。
やはりエボナイトのボールは違うんですか。
ボウリングは一生に数度しかやったことがないのでさっぱり解りません^^;
ボウリングやはり落ち着いている感じなんですか。
ボウリングは娯楽の選択肢から離れ気味な気がしてたんですが。
やっている方から見てもそうだということは・・・なかなか厳しい状態なんですね。
ボウリング場も減ってますしねぇ・・・今しばらくは厳しい時代となりそうですねぇ。
日本から本場の大会で優勝するとかが大々的に報道されたりしたらブームは来そうですが。