はじめに:前回のおさらい
前回の記事では、新DLC「Bridges & Ports」の導入により、フェリーターミナルや漁業システムといった新要素に挑戦しました。
人工島を造成してフェリーで通勤できるようにしたものの、島だけでは公共サービスが行き届かず、結局橋で本土と接続することになったという展開でした。
また、パッチ後に騒音問題、深刻な渋滞、そして人口急減という三重苦に見舞われ始めたところで前回は終了しています。
今回はその続きとなります。
人工島プロジェクト第2弾:新施設の集約拠点
前回の反省を踏まえつつ、今回も人工島の開発を進めていきます。
せっかく「Bridges & Ports」で大量の新アセットが追加されたのですから、それらを活用しない手はありません。
フェリーターミナルはもちろん、様々な種類の公園、手動で配置できるようになった港、そして漁業関連施設など、水辺の要素を一箇所に集約することにしました。
地形ツールで島を拡張しながら、新しい建物を次々と配置していきます。
DLC紹介記事でお伝えした灯台や大型公園、レジャー桟橋なども活用しました。
特に灯台は4種類も追加されており、小型灯台から旧灯台という観光名所まで揃っているので、水辺の景観作りには最適です。
バウンシーキャッスルパークやメリーメアゴーラウンドカルーセルパークといった遊園地系の大型公園も配置し、リゾート地のような雰囲気を目指してみました。
港と漁業施設の配置
手動で配置できるようになった港も試してみました。
小型、中型、大型の3サイズがあり、それぞれにアップグレード要素が23種類も用意されています。
税関やリーチスタッカーガレージ、旅客ターミナル、各種貨物施設など、本格的な港湾開発が可能になりました。
漁業施設については、外洋漁業と養殖の両方を設置してみました。
これも桟橋を労働者マークが出るまで伸ばす必要があり、フェリーと同じような仕様になっています。
釣りの区画と養殖の区画を指定し、そこへの航路を設定し、冷蔵倉庫を配置して…と、なかなか手順が多くて面倒です。
でも、ちゃんと設定すれば魚資源を収穫でき、それなりの利益も出ています。
新しい産業として街の経済を支えてくれる存在になりそうです。
パッチ後の三重苦が本格化
新しい施設を配置して楽しんでいる一方で、前回から引き続きの問題はさらに深刻化していました。
騒音問題の深刻化
パッチノートにも記載されていましたが、今回のアップデートでゾーン工業地帯からの騒音公害が大幅に増加しました。
騒音公害の量と影響範囲の両方が増加したため、産業区画と住宅地の間にかなり広いスペースが必要になったんです。
既存の街では、産業区画に近すぎる住宅地域を再ゾーニングする必要があるという状況です。
実際、産業区画周辺の住宅地では騒音に対する苦情が殺到しており、住民の満足度が急降下しています。
産業区画を別の場所に移転・拡張していく必要があるのですが、これはすぐには対応できません。
なぜなら、産業区画の拡張には、もっと大きな問題が立ちはだかっているからです。
トラック渋滞の悪夢
それがトラックによる深刻な渋滞問題です。
パッチノートにも「既存のセーブデータではしばらくの間交通量が大幅に増加する」と明記されていましたが、予想以上の事態になっています。
これは、リソースバランスの調整と、建物がレベルアップする前にリソースが配送されるようになった影響だそうです。
もう、本当にやばいんですよ。
あちこちの道路がトラックで埋め尽くされて、完全に麻痺状態です。
幹線道路が渋滞で機能せず、産業地帯から商業地区への物資輸送がまったく進みません。
商業施設からは「商品がない」という悲鳴が上がり、すでに物流麻痺を示すアイコンも表示され始めています。
この状況で産業区画をいくら広げても、物流が機能しなければ意味がありません。
物流経路を抜本的に見直さない限り、この街は衰退の一途を辿ることになるでしょう。
渋滞解消が最優先課題であることは明白です。
止まらない人口流出
そして最も深刻なのが人口減少問題です。
23万人いたはずの人口が、今では19万人を切るレベルまで減少してしまいました。
最初は「ちょっと減ったかな?」程度だったのが、気づいたらものすごい勢いで減少していたんです。
パッチノートには「既存セーブデータ読み込み時の人口減少は予想される動作」「市民数の誤った計算を修正したため」と書かれていました。
「人口は短時間(5〜10分)で安定するはず」とありましたが、実際には安定するどころか減り続けています。
商業需要と住宅需要がどちらもマイナスに振り切れており、新しい建物がまったく建たない状態です。
中密度や高密度の住宅地を新たに造成しても、住宅需要が減りすぎていて人が来てくれません。
それどころか既存の建物も次々と放棄されていく有様で、完全に悪循環に陥っています。
この人口減少問題への対策は、かなり長い時間をかけて取り組む必要がありそうです。
海上バイパス建設プロジェクト始動
三つの問題の中で、まず手をつけるべきは渋滞問題だと判断しました。
渋滞が解消されなければ産業区画の移転も拡張もできませんし、経済が回らなければ人口回復も望めないからです。
貧弱な高速道路網
現状を分析してみると、この街の根本的な問題が見えてきました。
南北を結ぶ高速道路が、たった1本しかないんです。
これでは、いくら街が発展してもインフラが追いつくはずがありません。
この貧弱な高速道路網を、なんとか強化しなければなりません。
新しい橋を活用した大胆な計画
幸いなことに、今回の「Bridges & Ports」DLCで橋の種類が大幅に増えました。
可動橋が10種類、2階建て橋が2種類、通常の橋が8種類と、合計20種類もの橋が追加されています。
この豊富な橋のバリエーションを活用しない手はありません。
そこで思いついたのが、海側にバイパス高速道路を建設するというアイデアです。
瀬戸大橋のように、小さな島々を橋で結びながら、南北を貫く新しいルートを作るんです。
まさに海上高速道路プロジェクトの始まりです。
島々の拡張と橋の建設
まず、海に点在する小さな島々を地形ツールで拡張していきました。
島を大きくして、そこに高速道路の支柱を立てられるようにするわけです。
そして、島から島へと橋を架けていきます。
途中、遊び心で跳開橋(可動橋)も設置してみました。
DLCで追加された4車線跳開橋を使えば、見た目にもインパクトがあります。
実用性だけでなく、景観も楽しみたいですからね。
北側から南側へと、かなり強引ではありますが、なんとかルートを確保しました。
工事としては荒っぽい部分もありますが、それなりに立派な海上バイパスが完成したと言えるでしょう。
バイパスの効果測定と新たな課題
期待と現実のギャップ
さて、完成したバイパスですが、正直なところ当初の期待通りとはいきませんでした。
海側を大きく迂回するルートになってしまったため、かなりの遠回りになってしまったんです。
そのため、利用するドライバーが想定より少なく、交通の分散効果が限定的でした。
とはいえ、まったく効果がなかったわけではありません。
中心部方面への新しい直通ルートができたことで、一定程度の渋滞緩和には成功しています。
メインの高速道路の負荷が若干軽減され、少しだけ流れが良くなりました。
さらなる拡張の必要性
しかし、それでもまだまだ渋滞は深刻です。
産業地帯への物資輸送トラックと、商業地区への配送トラックで道路は常に満杯状態。
バイパスはさらなる拡張が必要であることは明白です。
遠回りすぎるという問題をどう解決するか。
もっと直線的なルートを追加するか、あるいは既存のバイパスをショートカットする支線を作るか。
検討すべき選択肢はいくつかありますが、いずれにせよ大規模な工事が必要になりそうです。
問題解決のロードマップ
今後の展開としては、以下のような順序で問題に取り組んでいく予定です。
まず、渋滞解消のためにバイパスをさらに拡張します。
場合によっては複数のバイパスルートを用意する必要があるかもしれません。
物流がスムーズに流れるようになったら、次は産業区画の移転・拡張に着手します。
騒音問題を解決しつつ、生産能力を維持・向上させることが目標です。
そして最後に、人口急減対策として住宅政策の見直しを行います。
ただ、人口回復については非常に難航することが予想されます。
住宅需要が底を打っている状況では、新しい住宅を建てても人が来てくれません。
雇用の創出、税率の調整、公共サービスの充実など、総合的なアプローチが必要になるでしょう。
これは本当に長期戦になりそうです。
パッチによるポジティブな変化
ここまで問題点ばかりを挙げてきましたが、今回のアップデートには良い変化もたくさんあります。
商業施設の利益が大幅改善
商業施設の利益計算が見直されたようで、やたらと利益が出るようになっています。
パッチノートには「商業ゾーン建物の最大従業員数の誤った計算を修正」とありましたが、これが大きく影響しているのかもしれません。
商業の税収が飛躍的に増えたおかげで、人口が減少しているにもかかわらず、市の財政は増収となっています。
皮肉な話ではありますが、これは本当に助かります。
余剰資源の輸出が正常化
これまで問題だった余剰資源の扱いも改善されました。
パッチノートには「リサイクルセンターが生産したリソースを輸出しない問題を修正」とありますが、それだけでなく、全体的に余剰資源がしっかり輸出されるようになっています。
ようやく仕様通りの動作になったという感じですね。
一次産業の収益性向上
専門産業についても大きな改善がありました。
パッチノートには「専門産業の建物がレベルアップせず利益を上げられず常に倒産する問題を修正」とあり、実際にプレイしていても一次産業がちゃんと利益を出すようになっています。
「リソースチェーンと企業の収益性をバランス調整」という変更も効いているようで、全体的に経済の金回りが良くなった印象です。
生産画面の大幅リニューアル
UIの改善も見逃せません。
「生産チェーンに関するより多くの情報を含むように生産パネルを改善」という変更が行われ、非常に見やすく洗練された画面になりました。
生産チェーンの流れが視覚的に分かりやすくなり、どこにボトルネックがあるのかも把握しやすくなっています。
ただ、一部に英語表記が残っているのはご愛敬でしょうか。
翻訳の見落としかもしれませんね。
倉庫機能の強化
地味ですが重要な変更として、「倉庫の車両数を3台から10台に増やした」というものがあります。
これにより、倉庫の物流処理能力が大幅に向上しました。
また、「倉庫の選択情報パネルを改善」という変更で、倉庫の状態も把握しやすくなっています。
注意すべき技術的問題
セーブ時間の大幅増加
最後に、プレイヤーとして注意すべき重要な問題をお伝えします。
それは、セーブに非常に時間がかかるようになったという点です。
おそらく新規マップでゼロから始めた場合は大丈夫だと思うのですが、既存のマップを引き継いでプレイしている場合、セーブ処理に膨大な時間を要するようになりました。
特に自動セーブを5分間隔などの短い設定にしていると、頻繁にフリーズしたような状態になります。
画面が固まってゲームが止まったように見えるので、最初はクラッシュしたのかと思いました。
実際には処理中なだけで、しばらく待てば復帰するのですが、その間は完全に操作不能になります。
ゲームプレイのテンポが著しく悪くなるので、自動セーブの間隔は長めに設定することを強くお勧めします。
私は10分以上、できれば15分間隔にすることをお勧めしたいです。
水系システムの大規模更新
パッチノートを見ると、「水系システムの更新」「古い水源システムを新しく改善されたものに置き換え」という大規模な変更が行われています。
この影響で、既存マップの処理負荷が増大している可能性があります。
すべてのマップが新しい水系システムを使用するように更新されたとのことなので、既存セーブデータの互換性維持のために余分な処理が走っているのかもしれません。
総評:過渡期の混乱を乗り越えて
今回のアップデートは、新しいコンテンツの追加と同時に、ゲームバランスの大幅な調整が行われたことが特徴です。
特に既存の街を持っているプレイヤーにとっては、かなり厳しい試練となっています。
騒音問題、渋滞問題、人口減少問題という三重苦は確かに厳しいですが、これらは改善されたゲームバランスに都市を適応させていく過程だと前向きに捉えることもできます。
パッチノートには「レベルアップを待っている建物がリソースを受け取れば正常化する」とあるので、時間が経てば状況は改善していくはずです。
一方で、経済システムの改善や新しいコンテンツの充実度は素晴らしく、Cities: Skylines 2がより完成度の高いゲームに近づいていることを実感できます。
過渡期の混乱はありますが、それを乗り越えた先には、より深く楽しめるゲーム体験が待っているのではないでしょうか。
次回予告
次回は、渋滞問題との格闘の続きをお届けする予定です。
バイパスのさらなる拡張、より効率的な道路網の設計、そして公共交通機関の活用など、様々なアプローチを試していきます。
産業区画の再配置にも着手し、騒音問題の解決も目指します。
そして、何より人口回復への道筋を見つけられるか。
課題は山積みですが、一つずつ解決していく過程を楽しんでいきたいと思います。
次回もお楽しみに。
と、言うことで、今回はここまでとなります。
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