Cities: Skylines2(シティーズスカイライン2)

Cities: Skylines II 3番目の街開発記録:港の渋滞解消への挑戦 〜ラウンドアバウトとバイパスによる交通改善の限界〜

Cities: Skylines II 3番目の街開発記録:港の渋滞解消への挑戦 〜ラウンドアバウトとバイパスによる交通改善の限界〜

これまで長期にわたって開発を続けてきた第3都市も、人口22万人を超える大都市として成長し、様々な都市問題に直面してきました。

霊柩車問題の解決、パフォーマンス向上の実験など、多くの課題に取り組んできましたが、今回は港の深刻な渋滞問題に挑戦しました。

港の渋滞問題:大都市の避けられない課題

前回のパッチ1.3.3f1の検証記事でも触れましたが、港周辺の渋滞は相変わらず深刻な問題として残っていました。

貨物システムの改善により物流の流れは可視化されましたが、根本的な交通インフラの課題は解決されていません。

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22万人都市の物流拠点である港は、大量の貨物車両が出入りするため、必然的に交通の集中ポイントとなります。

産業区画から港へと向かう車両、そして港から各地区へと配送される車両が一箇所に集中することで、深刻なボトルネックが形成されていました。

第1段階:ラウンドアバウトによる改善の試み

最初のアプローチとして、港の入り口にラウンドアバウトを設置することにしました。

これまでの開発経験から、ラウンドアバウトは交通の円滑化に効果的であることが分かっていたためです。

しかし、結果は期待とは正反対でした。

失敗の原因:双方向交通の混在

ラウンドアバウトに港行きの車両と港から出る車両の両方を通したことが諸悪の根源でした。

円形の交差点内で、入港車両と出港車両が複雑に交錯することにより、かえって渋滞が悪化してしまったのです。

これは重要な教訓となりました:ラウンドアバウトは一方向の交通流に最適化された設計であり、双方向の重交通が混在する場所には適さないということです。

第2段階:交通流の分離による改善策

失敗から学び、次の対策として交通流の分離を実施しました。

改善策の具体的内容

  1. ラウンドアバウトの役割変更
    • 港から出る車両専用のハブとして再設計
    • 出港車両を各方面に効率的に分散させる役割に特化
  2. 一方通行バイパスの設置
    • 港に入る車両専用の一方通行ルートを新設
    • 既存の2つの産業区画からそれぞれ直接港にアクセスできる2本のルートを設定
  3. 双方向アクセスの確保
    • 各産業区画から港へのアクセスが確実に行えるよう、複数ルートを準備
    • 一方のルートが渋滞した場合の代替手段も考慮

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部分的な成功:出港車両の改善

この改善策により、港から出て行く車両の渋滞は劇的に改善されました

ラウンドアバウトが出港車両専用のハブとして機能することで、港から各方面への車両分散が非常にスムーズになりました。

これまで港の出口で発生していた長い車列は解消され、物流の効率が大幅に向上しています。

第3段階:入港車両の限界と現実

しかし、入港車両については依然として課題が残りました。

解決できなかった問題

一方通行バイパスの設置により入港ルートは整理されましたが、港の入り口での渋滞は完全には解消されませんでした

複数の産業区画から同時に大量の車両が港を目指すため、最終的には港の入り口で車列が形成されてしまいます。

これは物理的な制約として避けられない現象のようです。

ゲームの仕様による限界

この状況を分析すると、以下のような要因が関係していると考えられます:

  • 港の処理能力の限界:一定時間内に処理できる車両数には物理的な上限が存在
  • AIの行動パターン:車両は最短ルートを選択するため、特定の入り口に集中しがち
  • インフラの制約:どれだけ道路を整備しても、最終的な出入り口は港の設計により制限される

検討した代替案:鉄道輸送の限界

貨物鉄道による輸送も検討しましたが、現実的ではありませんでした。

鉄道導入の課題

  • スペースの制約:産業地区近くの港周辺には鉄道を設置する十分なスペースがない
  • 既存インフラとの競合:すでに密集した都市部では、新たな鉄道路線の建設が困難
  • 接続の複雑さ:産業区画と港、そして鉄道を効率的に接続するには大規模な再開発が必要

結果として、車による輸送に依存する状況は変わらず、道路インフラの最適化が唯一の現実的な解決策となりました。

実用的な教訓と今後の対策

今回の港渋滞解消への挑戦から得られた重要な知見をまとめます。

効果的だった対策

  1. 交通流の分離
    • 入港と出港の車両を明確に分離することで、少なくとも一方向の渋滞は解消可能
    • ラウンドアバウトは一方向専用として使用することで最大効果を発揮
  2. 複数ルートの確保
    • 産業区画から港への複数アクセスルートは負荷分散に効果的
    • 一方通行による明確な動線設定は混乱を避けるのに有効

限界として受け入れるべき点

  1. 港入り口の渋滞
    • 大規模な物流拠点では、ある程度の入り口渋滞は避けられない
    • これはゲームの仕様による制約として受け入れる必要がある
  2. 完全な解決の困難さ
    • MODを使用しない環境では、根本的な解決策に限界がある
    • 現実的な妥協点を見つけることが重要

港渋滞問題への実践的アドバイス

同様の問題に直面している他のプレイヤーの方々に向けて、今回の経験を基にした実践的なアドバイスをお伝えします。

推奨する改善手順

  1. 現状分析
    • どちら方向の交通がより深刻な問題となっているかを特定
    • 車両の流れを観察し、ボトルネックの正確な位置を把握
  2. 段階的な改善
    • まず出港車両の流れを改善(ラウンドアバウトが効果的)
    • その後、入港車両用の専用ルートを整備
  3. 現実的な期待値の設定
    • 完全な渋滞解消は困難であることを理解
    • 全体的な改善を目指し、部分的な成功を評価

避けるべき失敗パターン

  • ラウンドアバウトに双方向の重交通を通すこと
  • 単一のアクセスルートに依存すること
  • 短期間での完全解決を期待すること

おわりに:大都市交通問題との向き合い方

22万人都市における港の渋滞問題への挑戦を通じて、Cities: Skylines IIにおける大規模都市運営の現実を改めて実感しました。

すべての問題に完璧な解決策が存在するわけではなく、時には制約を受け入れながら最善の改善策を模索することが重要です。

今回の経験は、現実の都市計画者が直面する課題と通じるものがあり、ゲームでありながらも深い学びを提供してくれます。

それでも、ある程度車の流れはスムーズになったので良かったというのが率直な感想です。

港の出港車両については大幅な改善を実現できたため、全体的には成功と言えるでしょう。

入港車両の渋滞については、ゲームの仕様による限界として受け入れつつ、他の都市インフラの改善に注力していきたいと思います。

次回は、これまでの様々な改善策の総まとめとして、22万人都市の現状と今後の展望についてお伝えできればと考えています。

引き続き、Cities: Skylines IIの街づくりの挑戦をお楽しみください!


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と、言うことで、今回はここまでとなります。

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