はじめに:18万人達成後の新たな課題
前回の記事では、区域外接続の強化により人口が18万人台まで回復しました。
鉄道路線の新設が功を奏し、月間55,000人もの利用者を獲得することに成功しています。
しかし、客船については利用者数十人という残念な結果に終わっていました。
大型客船は2,800人もの輸送能力を持ちながら、その1%も活用できていない状況です。
これは何とかしたい。
また、人口は18万人台に到達したものの、その後は頭打ち感が出てきていました。
さらには若干の減少傾向も見られます。
外部接続の手段として、まだ試していないものがありました。
そう、空港です。
実験1:客船の利用者を増やせるか?
まずは前回の失敗を取り戻すべく、客船の利用者を増やす作戦に着手しました。
数十人しか利用していない状況を、何とか改善できないか。
最初に試したのは、運賃の調整です。
チケット料金を半額に
もしかしたら、運賃が高すぎて敬遠されているのではないか。
そう考えて、チケット料金を半額に設定してみました。
運賃を下げれば、価格に敏感な市民が利用してくれるはず。
経済的な理由で客船を避けていた人々が、この値下げで流れてくることを期待しました。
効果が出るまで、しばらく時間を置いて様子を見ることにしました。
予想外の結果:利用者は減少
数ヶ月後、満を持して利用者数を確認してみると…
なんと、利用者は増えるどころか減っていました。
チケットを安くしたところで、あまり利用はしてくれないようです。
つまり、問題は価格ではなかったということです。
利用者の経路を追跡してみた
なぜ客船が使われないのか。
利用者の経路を詳しく観察してみることにしました。
すると、興味深い事実が判明しました。
客船を利用している数少ない市民は、近場にしか向かっていないのです。
長距離移動に客船を使っている人は、ほとんどいません。
一応バスを港まで運行させたので、それに乗って港に向かう人もいます。
しかし、その需要はかなり少ない状態でした。
客船の存在意義とは
客船って、一体何のためにあるんだろう。
この疑問が頭から離れません。
かなり使いどころが難しい公共交通機関だと実感しました。
少なくとも、一般的な市民の移動手段としては機能していません。
おそらく客船は以下のような用途に限定されるのではないかと考えられます。
- 観光客の移動手段(景観重視の路線)
- 島嶼部など、船でしか行けない地域への接続
- 特殊な地形条件下での補助的な交通手段
ということで、客船についてはあまり利用価値がないのではないか、というのが現時点での結論です。
少なくとも、我が街のような陸地が中心の都市では、費用対効果が悪すぎます。
実験2:空港の設置で外部接続を完成させる
客船の実験と同時並行で、新たな取り組みも進めていました。
それが、空港の設置です。
最後の外部接続手段
これまでに整備してきた外部接続手段を振り返ってみましょう。
- 高速道路:既存
- 鉄道:前回新設(北部路線・南部路線)
- 客船:前回新設(利用者少)
- バス:市内移動のみ
ここまで来たら、最後は飛行機だろう。
外から人を呼ぶ最終手段として、空港を設置することにしました。
設置場所の検討
空港の設置場所については、慎重に考える必要がありました。
中心部から離れすぎると、客船と同じく利用されない可能性があります。
かといって、既存の市街地に設置するスペースはありません。
騒音の問題もあります。
そこで考えたのが、人工島の造成です。
中央付近の海に人工島を作り、そこに空港を設置することにしました。
空港人工島の建設
設置したのは、一番小さいタイプの空港です。
大規模な空港は必要ないと判断しました。
空港の隣には鉄道駅も設置。
この駅から市街地中心部の駅へ直通する路線を新設しました。
空港利用者が市内へスムーズに移動できるようにするためです。
道路接続の工夫
道路接続については、あえて普通の道路は接続しませんでした。
高速道路からの接続のみに限定したのです。
なぜか?
通常道路を接続してしまうと、渋滞が発生しそうな気がしたからです。
高速道路だけで接続することで、交通量を若干でも抑制できればと考えました。
人工島のインフラ整備
その代わり、この選択には代償がありました。
普通の道路で本土と接続しないということは、微妙に孤島になってしまうということです。
そのため、人工島内に以下のサービスを設置する必要がありました。
- 消防署
- 警察署
- 医療施設
- ゴミ処理施設
全て一番小さいタイプを選択して設置。
小規模な空港なので、最小限のサービスで十分だろうと判断しました。
結局人口島にはせず全部陸続きにしてしまいました。埋め立て地となりました
航空路線の設定
空港からは5つの航空路線を設定しました。
5つのマップ外地点と結ぶ形です。
これで、新たな外部接続手段が完成しました。
バス、地下鉄、鉄道、客船、そして空港。
考えられる全ての公共交通手段を整備したことになります。
結果:空港は大成功、しかし人口は…
18万人で頭打ち
空港を設置した時点で、人口は18万人台に入ったところで頭打ち感が出ていました。
そして、若干の減少も見られる状況です。
空港の開港によって、この停滞を打破できるのか。
期待と不安が入り交じった気持ちで、様子を見守ることにしました。
2ヶ月後の驚愕のデータ
空港開港から約2ヶ月が経過。
公共交通機関の利用状況を確認してみると…驚愕のデータが表示されていました。
月間利用者数の内訳
- 地下鉄:118,520人/月(前回比+15%)
- 鉄道:61,000人/月(前回比+11%)
- 空港:7,000人/月(新規)
- 客船:2,695人/月(前回比+数倍)
- バス:数千人規模
合計すると、人口を超える利用者が公共交通機関を使っているという状況になっていました。
すさまじいですね。
空港の成功
特に注目すべきは、空港の利用者数です。
月間7,000人という数字は、客船の約2.6倍に相当します。
客船が数十人規模の利用者しか獲得できなかったのに対し、空港は開港からわずか2ヶ月で7,000人を達成。
この差は歴然としています。
やはり、移動速度と利便性が重要なのでしょう。
遠方への移動手段としては、飛行機が圧倒的に優れているということです。
フェリーの利用者も増加?
面白いことに、フェリーの利用者も前回の数十人から2,695人/月へと大幅に増加していました。
何が変わったのか。
実は、中央部の漁業島にオフィスビルを建設していたのです。
この島への通勤手段として、フェリーが活用されるようになったようです。
やはりフェリーは、島嶼部への接続という明確な目的がある時に機能するということでしょう。
ただの移動手段としてではなく、「船でしか行けない場所」への交通手段として価値があるのです。
地下鉄と鉄道も伸長
地下鉄は118,520人/月と、前回の103,000人から約15%増加。
鉄道も61,000人/月と、前回の55,000人から約11%増加しています。
空港開港により外部から訪れる人が増えたこと、そして空港への鉄道アクセスを整備したことで、既存の交通網の利用者も増えたようです。
相乗効果が生まれていると言えるでしょう。
人口の推移:微増に留まる
公共交通機関の利用者は右肩上がりで増加しています。
空港の開港も成功と言える結果でした。
しかし、肝心の人口はどうかというと…微増程度に留まっています。
18万人台からほとんど動いていません。
住宅需要はマイナスのまま
需給バランスを確認してみると、住宅需要は相変わらずマイナスの状況が続いています。
空き家が多いということです。
外部接続は十分に整備され、交通インフラも充実しています。
雇用環境も悪くありません。
それでも人口が増えない。
一体何が足りないのでしょうか。
考えられる原因
いくつか仮説を立ててみました。
- 商業サービスが不足している
- 教育施設が足りない
- 医療・福祉サービスに問題がある
- 税金が高すぎる
- 単純に住宅の魅力が低い(土地価値、環境など)
- 渋滞問題が解決していないため、住みたくないと思われている
どれが正解なのか、あるいは複数の要因が絡み合っているのか。
この問題の解決は、また次回以降の課題となりそうです。
今回の実験から学んだこと
客船(旅客船)の限界
今回の実験で、客船の特性が明確になりました。
- 一般的な移動手段としては不向き(速度が遅い、利便性が低い)
- 運賃を下げても利用者は増えない(価格の問題ではない)
- 島嶼部など、明確な目的地がある場合には有効
- 観光用途や景観重視の路線としての価値はある
客船に過度な期待をするのは間違いだと分かりました。
用途を限定して、補助的な交通手段として活用するのが正解でしょう。
空港の有効性
一方、空港は大成功でした。
- 開港2ヶ月で月間7,000人の利用者を獲得
- 長距離移動手段として高い需要がある
- 他の公共交通機関との相乗効果も生まれる
- 人工島に設置することで、市街地への影響を最小限にできる
外部接続の手段として、空港は非常に有効だと実証されました。
もっと早く設置しておけばよかったと思うほどです。
公共交通網の完成
これで、考えられる全ての公共交通手段を整備したことになります。
月間利用者数は人口を超える規模にまで成長しました。
交通インフラとしては、ほぼ完璧な状態だと言えるでしょう。
あとは、これをどう活かして人口増加につなげるかです。
人口増加の壁
しかし、公共交通網を完璧にしても、人口は微増に留まっています。
これは予想外でした。
おそらく、人口増加を阻んでいる要因は、交通以外のところにあるのでしょう。
都市の魅力、サービスの質、生活環境など、総合的な視点で見直す必要がありそうです。
次回予告
今回は客船のリベンジと空港の開港に取り組みました。
客船は期待外れでしたが、空港は大成功という結果になりました。
公共交通機関の整備という点では、やれることはほぼやり尽くした感があります。
しかし、肝心の人口増加という目標は、まだ達成できていません。
次回は、別の角度からのアプローチを試していく必要がありそうです。
商業サービスの拡充、教育施設の整備、税制の見直しなど、検討すべき課題は山積みです。
そして、渋滞問題も依然として解決していません。
どうやったら住宅需要を改善できるのか。
また試行錯誤が続きます。
記事シリーズ一覧
この記事は「Bridges & Ports」DLC導入後のプレイ記録シリーズの続編です。
これまでの経緯は以下の記事からご覧いただけます。
Cities: Skylines II「Bridges & Ports」DLC配信開始!パッチ1.3.6f1翻訳
新DLC「Bridges & Ports」で水辺の街作り!フェリーと漁業に挑戦
深刻な渋滞と人口急減!海上高速道路プロジェクトで街を救えるか
と、言うことで、今回はここまでとなります。
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