がっちりマンデー

深海専門の研究機関「JAMSTEC(ジャムステック)」【がっちりマンデー感想】(2016/02/21)

がっちりマンデー『深海専門の研究機関ジャムステック』

早朝に起きれたら「がっちりマンデー」という番組を見ています。
日曜朝の7:30からTBS系でやっている経済系の番組です。
「ガイアの夜明けの感想」記事も書いているので、こちらも書いていこうと思います。

今週は、JAMSTEC(ジャムステック)の特集です。

世界に残されたフロンティアは、宇宙と深海。
深海分野の研究では日本が世界のトップを走っているそうです。
それを支えているのが、JAMSTEC(ジャムステック)
日本にある深海専門の調査機関です。そこで未来に繋がる色々な物を発見していました。

ちなみに日本は排他的経済水域を含めると世界第6位の国土を持ちます。
国土は38万平方キロメートルですが、排他的経済水域を含めると447万平方キロメートル
なので海の研究は重要ということです。

しんかい6500による有人調査

深海調査で活躍するのは潜水調査船。
日本には世界屈指の潜水能力を持つ「しんかい6500」という潜水艇があります。

ジャムステック横須賀本部にある潜水調査船整備場。
そこで外側を外されたしんかい6500がいました。
年に一回行う整備作業の真っ最中です。

何故か白い船体では無くて、茶色の物で覆われていました。
その正体は「浮力材」

生きた人間が海の中に行くので生きて帰ってきたい、何があっても浮くように作られているそうな。

潜水艇で大事なこと = 浮く

ただし空気を入れるだけでは、深海だと水圧でぺしゃんこになります。
そのためシンタクティックフォーム
軽くて浮く素材を隙間に埋め込んでいます。中が空洞の小さなガラス玉を敷き詰めて樹脂で固めている素材です。

操縦士や潜水が乗るスペースも特殊で、定員3名のチタン合金の直径2.174mの球体。凄く狭いです。
ただこの形じゃ無いと潰されます。

このしんかい6500は2本のマジックハンドで石や泥などを採取します。

深海には何があるのか

深海総合研究棟・・・研究者の高井さんが出て来ました。
専門は「菌・微生物」業界では有名人だそうです。

研究棟の中には、液体窒素タンクがありその中には貴重なサンプルがぎっしり。
深海から穫ってきた「菌・微生物」が沢山入っています
その数1万株以上。
・有害な硫化水素を食べる菌
・天然ガスを含まれるメタンを作り出す菌

生態が解明できれば色々凄い事に使える物ばかり。
それを大学などに提供して研究しています。

儲かる菌が発見される日も近いとかなんとか。

さらに深海にいる大型の生物の飼育に成功しました

沖縄県沖水深1000mあたりに生息する、ゴエモンコシオリエビ
周りに毛が生えている変な蟹。
メタンガスを吹き出す穴の周りにいるらしく、水槽の中でメタンガスをだしたら飼育できたそうです。

この蟹、どうやら周りの毛でメタンガスを食べるバクテリアを養殖してそれを餌にしているそうです。
スゴイ蟹でした。

一押しの深海生物は、インド洋にいるスケーリーフットという巻き貝
インド洋の水深2000mで発見しました。
巻き貝のくせに鱗があります。柔らかい部分が全て硫化鉄の鱗で覆われています。
それもナノ結晶の硫化鉄を作っているという生物です。

スケーリーフットは、地球上の生物の中で唯一自ら金属を作り身を守っているそうな。
膜を構成する粒の大きさは0.000000001m・・・ナノ結晶。
最新技術でも作るのが難しい物質でした。

それを巻き貝が簡単に作っている・・・作り方が分かればがっぽがっぽです。
大量培養したら鉄鉱石が要らなくなるという素晴らしさでした。

カイコウオオソコエビ

深海生物のなかで重要な生物です。
木材や紙くずなどの資源廃材から熱を加えずブドウ糖の精製が可能という酵素(セルラーゼ)を持っているエビです。

こいつがいればゴミ問題が解決する可能性があるそうで・・・凄いですねぇ。

掘削して調査する

潜って探す他にも掘って探すと言うことも行っています。
世界最大の掘削調査船「ちきゅう」
全長210m 高さ130mの船です。

ちきゅうの心臓部は「掘削フロアー」

世界一深いところを掘り地層を抜き出してくる掘削船です。

10000mの深さまで掘ります。長さ9.5mの鉄パイプに人工ダイヤモンドをつけたドリルをセット。
マンホールから下に下ろします。ここで重要なのが「船の位置を動かさないこと」

船のバランスを保つのは、ちきゅうの底に付いているアジマススラスターという推力を360度自由に出せる仕組み。
それを前後に合わせて6基付け、掘削ポイントから船がずれないよう位置を微調整しています。
誤差は50cm~1mの範囲内というから凄いです。操船のプロも必要ですね。

掘削で分かること

ジャムステック高知コア研究書
世界中の掘削船が集めてきた地層15万本以上が保管されています。

グレー、白に分かれた地層がありましたが、この地層で何が分かるかと言えば
恐竜が絶滅した時期に堆積した泥の資料らしく。地層の色の変わり目が恐竜の絶滅した時期だとか。
プランクトンが大量に減ったのでグレーになったそうです。

こんな感じで海底に眠る地層を調べることで新たな発見がありいます。

そこで大注目しているのが海底資源とくに海底熱水鉱床です。
チムニーと呼ばれていますが、海底から噴き出す熱水には沢山の金属が含まれていまして。
それが海水で冷やされ固まって盛り上がり海底熱水鉱床となります。

そこに含まれている金属・・・日本周辺のチムニーには金が沢山入っているのが有名だそうです。
流石黄金の国ジパング。金がざくざく眠っているそうです。

ジャムステックでは資源を取り出すだけでは無く、資源を養殖してやろうというプロジェクトも

掘削調査船「ちきゅう」で熱水が噴き出す場所に穴を空けて人工的に熱水の吹き出し口を作り明日。
そして育てて大きくなったら壊して引き上げる。そしてまた育てるというのを繰り返して資源の塊を取ろうというものです。

どれくらいの資源が埋まっているのか?

「日本周辺だけでも180兆円あると言われている」

これが実現化できれば凄い事になりそうです。
ただ「コスト面」で採算がとれないので新しい技術が必要となりそうですが。

他にもメタンハイドレートなんてのは有名ですね。
地下でガス化して取り出すという実験は行われているようでして、今後の展開に期待ですね。

さらにはコバルトリッチクラストというコバルトをふんだんに含む地層も注目されています。
日本周辺の資源量=100兆円

コバルトは何に使うかと言えば、燃料電池の触媒
それを抑えることが出来れば日本が資源大国になれるかも知れません。

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