レビュー記事

【書籍レビュー】『「ネットの自由」vs.著作権~TPPは、終わりの始まりなのか~』

2012年の衆院総選挙の公示日が近づいています。
選挙の争点の一つにTPPがあります。

日本だと関税撤廃という一番大きな項目にばかり目が行っています。
ただネットで動画サイト見てたりとか、動画公開したりとか。
二次創作なんてやってる人などにとってはもっと大きな問題点があるのを知っていますか?


「ネットの自由」vs.著作権: TPPは、終わりの始まりなのか (光文社新書 604)
◎ 著者のことば(「あとがき」より) 著作権を描いた過去の2冊の新書(『著作権とは何か』『著作権の世紀』)では、 著作権の基本的な仕組みと「保護と利用のバランス」、 あるいは、著作権という「情報の独占制度」が直面する課題と変わりゆく姿を筆者...

知財管理ルールの統一

例えば、「著作権違反の非親告罪化」
なんてのがTPPに参加したら強制されることになるかもしれません。

TPPのおかげでコミケが無くなりましたなんて話もも夢じゃないかもですね。
※勿論言い過ぎであり妄言に近いですが、もしかしたらは。

TPPの知財部分について知ってました?
そこら辺理解して、TPPについて考えてますか?

農業とか工業とか経済分野だけじゃないんです。

私はこれまであまりTPPに興味を持ってこなかったのですが。
これを知ってからは、強烈な反対派になりました。

知財管理ルールの統一というのは、知財管理のアメリカ化。
アメリカの知財管理は結構面倒ですからねぇ。どういう物かというのは本を読んで頂ければと。

著作権で言えば。
日本式の「暗黙の了解」が崩壊するかもしれないんです。
白黒ハッキリという感じですからねぇ。

そこら辺の重要な問題点について気づかせてくれたのがこの書籍でした。

反対賛成の立場を取っている本では無いので、それは読んで自分で判断するべき事項だと思います。
知っておいて損はないんじゃないかと思います。
この本に書かれているのは、自分で考えるための材料です。

TPPの知的財産権の部分のリーク文章という物が元になっている部分もあるので。
その点も留意したほうが良いかも知れません。

TPPの話意外にも知財関連の話が色々ありまして。

「ニコニコ動画」「VOCALOID」なんて話も出てますし。
「パブリックライセンス」という部分についても触れられてます。

つい先日から始まったダウンロード違法化についても書かれていますし。

Youtubeやニコニコ動画が好きだ~とか。

ネットジャンキーだよ!とか。

動画を作って公開している!

そういう方にもちらりと読んで頂きたい。
そして知識を持っておいて貰うにも良い本じゃないかなぁと。

知財ってマジで重要ですから。

法律系の話はその通りなので、面白いかと言えばそうではないですが。
知っていると知らないとでは、全然違います。

そして、結構すんなり読める部分も良くて。
凄く難しいとは感じなかったので。

意外なことに知財ルールが統一されると、ジェネリック医薬品にも影響を及ぼしそうだというのが分かったり。
私たちに直接不利益になりそうな事もあったりするんですよ。

本当に危ない話だなぁと。
日本の交渉力の無さは激しいから鵜呑みにするでしょうしね。こういう地味な部分は

なんて感じで、凄く為になったので本屋さんで見かけたらちょっと立ち読みしてみるのも良いかもしれませんよ?

※蛇足

新しく始めましたこのコーナー。
読書は長年の趣味の一つでして、それなら簡単なレビュー文を書いたらどうだろうと言うことで。
買った本について思った事などを書いていこうと思います。

私の買う本は…「漫画」「新書」です。

どちらかというと漫画の割合が9割。その他1割なので漫画がメインになりそうですが。
最初は真面目な話から入ろうと思います。

選挙が近いからこそこの問題は取り上げなければなりません。

そんな感じで、新たな試みですが、お付き合い頂ければと思います。


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