がっちりマンデー

サトウ食品の秘密【がっちりマンデー感想】(2016/04/03)

がっちりマンデー『サトウ食品工業』

早朝に起きれたら「がっちりマンデー」という番組を見ています。日曜朝の7:30からTBS系でやっている経済系の番組です。
「ガイアの夜明けの感想」記事も書いているので、こちらも書いていこうと思います。

今週は、サトウ食品工業の特集です。

サトウ食品工業といえば、サトウの切り餅、サトウのごはん。
これだけしか作っていませんが、年商280億円、切り餅のシェアは43%という企業です。

3代目の佐藤元社長をゲストに迎えてその秘密に迫っていました。

因みに、サトウ食品工業は「お餅」「ご飯」の白い物2つしか作っていません。
社長自身は毎日サトウのごはんを食べているわけでは無いそうです(笑

サトウの切り餅

新潟県新発田市にある新発田工場でサトウの切り餅は作られています。
15ヶ月の賞味期限があり、煮る、レンチン、焼くなどで使えます。
シングルパックを中心に、スティックタイプ、鏡餅などモチだけで年間売り上げは130億円となります。

1950年に地元の米を使った白玉粉を作る工場から始まったサトウ食品工業。
白玉は夏のデザートに多く、冬は売れなかった為、初代が冬も売れる切り餅を作ろうと始まったのがサトウ食品工業の始まりだそうです。
1964年に包装モチ、その後サトウの切り餅が出来ました。

モチは作るのが大変だったり、カビが生えるという伝統食です。
それが手軽に長持ちするので大ヒットしました。

サトウの切り餅のカビが生えない作り方

精米してから、色彩選別器(カメラで撮影しコンピュータが色をチェックし、色が悪い米を圧縮空気で吹き飛ばす)で、米のチェック。
洗米して、蒸してふかふかになった餅米をクリーンルームで餅つきを行います。
その後、薄くのばして固めて、パック詰めです

クリーンルーム

これがカビないで長持ちする最大の理由です。
カビというのは埃に乗ってやってくるそうでして、手術室並みの綺麗な部屋で製造が行われていました。
埃が殆どありませんでした。

手洗い、ローラーと掃除機で綺麗にした後手洗い、着替えてエアーシャワー浴びて手洗い

手洗いだけで3回するという徹底ぶりです。

おいしさの秘密は、杵と臼による餅つきスタイルです。

市販の餅つき機などはミキサータイプと良い底にあるヘラが回り作る感じで、短時間で大量に作れます。

臼と杵による特製の餅つき機は開発費は億に近い額になりますが、歯ごたえと弾力が全く違う餅を作ることが出来ます。
ミキサータイプだとだらーっと伸びるのですが、餅つき機はコシがあります。

これは細かい気泡が均一に散らばるか、大きい気泡などが適度に混ざっているかにより発生するそうです。
後者の方がモッチリとしたコシとなり美味しい餅になるそうです。

更に人が餅つきをする姿に近づける工夫として臼のそこが回転して返しと同じ効果を生みだしたり、杵が66kgもあり、それを季節や時期に合わせて冬場だと115回、夏場だと113回等々回数も制御して餅つきをしているそうです。

カビが生えない作り方2

鮮度保持剤を入れるのがポイントです。鮮度保持剤の中身は鉄粉。
鉄粉は、袋の中の酸素と結合するらしく酸素を無くしてくれます。
カビは酸素が無いと生きられないので、酸素さえ無くなれば言いそうです。

こうやって年間製造量は2万トン。
ガッチリ儲けておりました。

因みに大きな袋に入っている段階で15ヶ月の賞味期限です。
空けちゃうとすぐに食べないとダメだそうですが、究極のシングルパックを開発しました。
袋のフィルムが鮮度保持剤となっていて、小袋だけで2年間長持ちするという物。
個包装に賞味期限が記載されるようになり賞味期限が2年間となるそうです。

サトウのごはんの秘密

新潟県聖籠町に工場があります。
レンジでチンするだけで炊きたてそのもの。常温で10ヶ月持つ画期的な商品です。

魚沼産コシヒカリ、ひとめぼれなど27種類あり、年間売り上げは150億円です。

「パックのご飯=サトウのごはん」というイメージがあるほどです。
玄関開けたらサトウのごはん

ここまで結構大変だったそうで、売り出した当時は全く売れませんでした。
1988年にサトウのごはんを発表し、独り暮らしの若者や、単身赴任男性の需要を見込んでコンビニで売り出しました。

しかし、そういう人は「弁当や、インスタントラーメンで食事を済まされる」と、そりゃそうです。
ターゲットを思い切り見誤り、鳴かず飛ばず

「料理をしなければご飯だけ買っても…」

発売開始から2年後に意外な客がつきました。
当時ターゲットして考えてなかった主婦。関西のおばちゃんから火が付いたそうです。

「自分一人用でわざわざ炊くより便利やわー」

昼ご飯に丁度良いとか、足りないときにチンして使えるという理由でスーパーで売れ始めました。
そのためスーパーに売り込みを開始。
瞬く間に全国で人気となりました。

パックご飯を作るのはパック餅より大変

勿論無菌クリーンルームです。
1つのポケットに1食分という特製のご飯釜で炊いていました。
昔は大釜で炊いて小分けにしようとしていたそうですが、ご飯が潰れてしまうという状態に。
そのため1食分炊くようにしましたが新たな問題が。

「どうやって計量するか」

濡れた米を計量しようとするとくっついて正確に測れません。
そのため軽量にスゴイ工夫をしていました。言葉では説明できないので割愛しますが、計量システムを開発しました。

さらに水分が多いのもまた難点で、水分があると菌が繁殖しやすくなり僅かでも菌があると腐ります。

そのためUHTという機械を使い、炊く前の米に150度以上の高温高圧の蒸気を瞬間的に吹きかけて殺菌します。
米の殺菌が終わったら炊きあげ作業となります。

炊き方へのこだわり

最重要ポイントはガス直火炊き連続炊飯器という60mの炊飯器です。
この長い炊飯器の中をゆっくり移動しながら炊いていくことになります。

「始めちょろちょろ、中ぱっぱ、赤子泣いてもふた取るな」の古来から言われた炊き方を再現しています。

それで炊きあがった米をパック詰めしますが、鮮度保持剤を入れていません。

それは容器の中に既にその仕組みが組み込まれているからでした。
容器を半分に切ると、容器と容器の間に鉄粉が詰まっていました。ここで酸素を吸着していました。
容器が酸素を吸収するからご飯が長持ちするそうです。

研究員がしっかりサポート

白衣を着た方がたくさんいる研究室があり品質保証を行っていました。
毎日製造しているパックライスのおいしさと安全性を確認しています。

雑菌が付いていないか検査や、品種に間違いは無いかチェック。DNA検査もします。
次にどの米を使うかという食味検査などもここで行っていました。

新潟県産の食べ比べとか…新潟県も広いので産地により成分が違い、食べたときの食感や旨味も違うそうで。
しっかりその違いを探り当てていました。

そんな厳選された材料で作られるお米は、年間製造数2億パック

サトウ食品工業はサトウのごはんでがっちりでした。

社長へのインタビュー

美味しい物を作るために釜に拘ろうと開発したというお話をされていましたが素朴な疑問が。

チャーハンやおかゆなど、他の加工品は作ろうとしなかったの?

サトウ食品工業は無添加が命。
味付ける+日持ち=色々な物を入れなければいけない。それならご飯の味を追求した方が良い

なるほどなぁと。
そのこだわりでここまで成長したのですから頷けます。

そして今日のプレゼントはサトウのごはん20パックを100名・・・最初から太っ腹だったので上乗せナシでした。

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